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メキシコの世界遺産パレンケ遺跡で王の仮面発見!!

 2018-09-07

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 8月下旬、メキシコの世界遺産であるパレンケ遺跡で、パカル王をかたどったとされる漆喰装飾の仮面が発見されたというニュースが伝えられました。

 パカル王というのは、メキシコのチアパス州にあるマヤ文明の古代都市パレンケを統治したキニチ・ハナーブ・パカルⅠ世(西暦603年-683年)のことです。

 この時代のマヤは有力都市間の戦争が盛んにおこなわれており、他都市の侵略から自分たちの都市や住民を守ることが大変な時代でした。そんな中で王となったパカルは、マヤ文化圏西端に位置する小国であったパレンケを強力な武力を有する大国に変貌させたのです。

 実際にパレンケをみると、規模の大きなピラミッド型神殿や宮殿などが数多く残されており、数多いマヤの都市の中でもかなり強力な都市であったことが想像できます。

 パカル王が注目されるようになったのは、メキシコの考古学者アルベルト・ルスが1952年に碑銘の神殿で発見した王墓からです。そこにあった巨大な石の棺の蓋にパカル王の姿がレリーフされており、棺の中にあったパカル王と推測される遺体にはヒスイの仮面がかぶせられていました。また、墓室からはパカル王の漆喰の像も発見されています。

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パカル王の墓(復元模型)

 今回の仮面は、今年の1月から始まったパレンケの保全プロジェクトによって、El Palacio(宮殿)と呼ばれる建造物の修復作業をしている際に発見されました。同じ場所からは、様々な動物の骨や水生植物なども出てきており、マヤの儀式の供え物であったと考えられます。


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「エル・パラシオ(宮殿)」と呼ばれる建造物。


 仮面の顔をパカル王と推測したのは、王墓の発見によってパカル王の顔立ちが分かっていたからです。

 パレンケはマヤの遺跡の中でもかなり発掘調査や観光開発が進んでいる方なのですが、まだ、調査や発掘が進んでない部分はたくさんあります。ジャングルに覆われた巨大遺跡だけに、今後も、遺跡整備や発掘調査の進展によって新たな発見につながる可能性は高いと言えます。

パレンケ遺跡についてはこちらを参照。


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タグ : パレンケ パカル

ペルーで3800年前のレリーフ壁画が発見!!

 2018-08-21
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 南米ペルーの首都リマの北部にあるビチャマ遺跡で、先週、約3800年前のものと推定されるレリーフの壁画が発見されました。
 壁画が見つかったのは石と泥で作られた幅2.8m、高さ1mの壁。表面を漆喰状の泥で化粧し、そこに人の頭、ヘビ、種をレリーフ(浅浮彫)しています。
 ペルーの海岸地帯で栄えた他の文明も、こうしたレリーフの壁画を残していますが、これだけ古い時代のものは珍しいと思います。
 ビチャマは、リマの北140キロメートルを流れるウアウラ川の右岸に位置し、先土器期から草創期にあたる紀元前3000年~1800年にかけて栄えたとされています。現在は、ペルー文化庁による発掘調査が行われており、砂漠にの中に残された複数の構造物やモニュメントがあるようです。


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アメリカ大陸最古の都市「カラル

 発掘調査に当たっているのは、もともと、近隣のカラル遺跡を発掘しているチームです。カラル遺跡は5000年も前に栄えた、アメリカ大陸最古の大都市と考えられています。ペルー政府は、カラルだけでなく周辺の主要遺跡の発掘も進め、新たな歴史の発掘と観光の振興を目論んでいるのでしょう。
 カラルやその周辺は、これまであまり注目されていなかっただけに、今後が楽しみです。


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メキシコのテオパンソルコ遺跡で新たな神殿が見つかった!

 2018-07-21
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 メキシコシティから近く、保養地としても人気のあるモレロス州のクエルナバカ近郊にある古代遺跡のピラミッドの中から古い時代の神殿が発見されました。

 昨年9月、メキシコ中部で起きた地震によって、クエルナバカ周辺にある遺跡にも様々な被害が出ました。そこで、メキシコの国立人類学歴史学研究所(INAH)が遺跡の被害状況を調査していたのです。その結果、今年の7月中旬、クエルナバカ市にある小規模な遺跡であるテオパンソルコで、古代アステカ文明のピラミッドの内部に、雨の神トラロックを祭った古い時代の神殿があることがわかったのです。

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トラロック神

 テオパンソルコ遺跡は、元々、この地方を支配していたトラウイカス族が建造した神殿都市ですが、のちにこの地域に侵入したアステカ族によってアステカ様式の神殿群に作り変えられたとされています。

 この遺跡のメインの神殿の上部には、アステカの軍神ウィツィロポチトリと雨の神トラロックの神殿がありました。地震の被害が最も大きかったのがここだったようです。INAHの研究者は「いずれの神殿も床が沈んで屈曲し、安定性を欠いた状態となった」と言っています。

 そこで、調査隊がレーダー探知機を使って神殿の内部構造を調べたところ、そこにトラロックを祭った神殿が見つかったということです。

 この神殿は、1150年ごろのトラウィカス時代のものとみられ、奥行き約6メートル、幅約4メートル。その他、陶器や香炉も発見されたそうです。

 アステカやマヤなどのメソアメリカの文明は、古い時代の神殿の上に新しい神殿を作ることで規模を大きくさせていく方法を用いました。また、支配下に置いた古い文化が作った神殿の上の自分たちの神殿を被せるて作ることで、支配力を誇示したとも考えられます。

 テオパンソルコは、こじんまりした公園のような遺跡ですが、クエルナバカ市の中心部から車で10分程度で行けますので、クエルナバカに行く機会があれば寄ってみてはいかがでしょうか。


神殿発見を伝える現地のテレビニュース

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テオパンソルコ遺跡の旅行記はこちらへどうぞ!

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チチカカ湖に水中博物館が建設される!

 2018-07-06
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水中博物館の建設を報じるニュース。


 ボリビア政府は、同国のチチカカ湖に古代文明の遺物などを展示する水中博物館(Museo 
Subacuático)を建設する計画を発表しました。

 場所は、首都ラパスから約100キロ離れた町サン・ペドロ・デ・ティキーナ(San Pedro de 
Tiquina)の近くということです。

 サン・ペドロ・デ・ティキーナは、チチカカ湖最大の観光地であるコパカバーナとラパスの間にある町です。ここで道路が途切れているため、車は渡し舟、旅行客はボートで湖を渡ることになるのです。このため、ここを通った多くの旅行者が印象深く記憶している場所だと思います。

 昨年、この周辺の湖の底から1万点以上の考古学的遺物が発見されていたそうです。遺物はティワナク以前、ティワナク、インカの3時代に属するとされています。

 ボリビア政府は、考古学の研究拠点に加えて、遺物を展示する施設を作ることで、渡し場以外にほとんど見るものがなかった場所の観光が振興できると考えているのです。

 総工費は1000万ドル(約11億円)。このうち200万ドルをベルギー政府とユネスコが支援するそうです。

水中博物館のイメージ動画


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タグ : チチカカ湖

米国映画界を席巻するメキシコ旋風

 2018-03-06
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アカデミー賞4冠「シェイプ・オブ・ウォーター」

米国映画界の「スリーアミーゴス」


 アメリカのアカデミー賞の受賞作が発表になり、ギレルモ・デル・トロ監督の「シェイプ・オブ・ウォーター」が作品賞を受賞。同作は監督賞、美術賞、作曲賞の4冠となりました。
 ギレルモ・デル・トロ監督はメキシコ出身ですが、近年、アメリカの映画界ではメキシコ出身の監督が大活躍をしています。特に有名な3人の監督は「The Three Amigos of Cinema」と呼ばれているそうです。
 この3人は、ギレルモ・デル・トロ(以下トロ)、アルフォンソ・キュアロン(以下キュアロン)、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(以下イニャリトゥ)の3人です。
 最近のアカデミー賞を見ると、2014年に「ゼロ・グラビティ」でキュアロンが監督賞を受賞、2015年に「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でイニャリトゥが作品賞、監督賞を受賞、2016年に「レヴェナント: 蘇えりし者」でイニャリトゥが2年連続の監督賞を受賞といった具合。そして、2018年はついに3人目のアミーゴであるトロが作品賞、監督賞を受賞したわけです。

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スリーアミーゴス。左から、キュアロン、トロ、イニャリトゥ。


二人の監督を育てたメキシコ国立自治大学


 この3人のうち、キュアロンとトロはメキシコ国立自治大学で映画の勉強をしていました。この大学にはチェ・ゲバラ講堂という大きなホールがあり、ここでは学生向けに非常に安い料金で世界の良質な映画を見られるようにしていたのです。
 私が国立自治大学で勉強していた時には、授業が終わると、毎日のようにこの講堂に行き、映画を見ていました。二人の監督もたぶん頻繁にこの講堂で映画を見ていたはずです。
 当時、学生たちに人気があった監督は、メキシコ映画界に大きな影響を与えたソ連のセルゲイ・エイゼンシュテインや日本の黒澤明でした。日本では映画産業が不振な時代にメキシコでは良質な映画を求める多くの人たちがいて、1990年代に始まった革新的な映画運動である「ヌエボ・シネ・メヒカーノ」の元で多くの優秀な監督が育っていきました。その中に、この3人もいたのです。
 私が1993年当時、国立自治大学で見ていた映画はアメリカやヨーロッパ、日本の作品が多く、メキシコ映画はほとんどありませんでした。大学の別のホールでは「日本映画の若手監督の特集」と題された作品群も上映されていて、「日本映画はまだメキシコ映画より優れている」と、のんきに感じていたものです。

メキシコの映画運動が開花した2000年代


 ところが、2000年代になると、イニャリトゥの「アモーレス・ペロス(2000年)」、キュアロンの「天国の口、終りの楽園(2001年)」が登場します。この2作品を見たときに、「日本映画は完全に負けている」と思いました。
 方向性は大きく違う二人の監督ですが、いずれの作品も独創的で優れた世界観を持っていました。これだけの映画を作る力がメキシコから出てきたことに、大きなショックを受けたのです。
 その後、上述したように、二人はアメリカの映画界で活躍しました。そこに、2002年の「ブレイド2」の監督になった怪獣オタクのトロが加わります。2013年には芦田愛菜を起用したことで話題になった怪獣映画「パシフィック・リム」を作りましたが、私は“色物”的な感じで見ていました。
 ところが、今回の「シェイプ・オブ・ウォーター」ではアカデミー賞で堂々の4冠を達成する快挙です。
 今後、メキシコの「スリー・アミーゴス」がどのような活躍をするか楽しみです。私はまだ「シェイプ・オブ・ウォーター」を見ていませんので、とりあえず、見に行きたいと思います。


 


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