イースター島の皆既日食の映像!
2010-07-12
サッカーW杯は、スペインの優勝で終りました。スペイン語を学ぶ者としては、よい結果だったと思います。ところで、この決勝戦とほぼ同じ頃、太平洋では皆既日食が始まりました。多くの人が訪れたイースター島は天気が良かったようで、皆既日食を見ることができたということです。
チリのテレビニュースでは、イースター島やチリ本土の各地点での皆既日食の映像を流しました。
youtubeで御覧ください。
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アタカマ高地にできた世界最高所の天文台
2010-07-09
東京大天文学教育研究センターが南米チリのアタカマ高地に建設した「東京大学アタカマ天文台(TAO)」が 7月7日に開所しましたが、これを記念してチリ国営郵便会社が記念切手を発行したそうです。
東京大学アタカマ天文台(TAO)
このTAOは、チリ北部のアタカマ高地にあるチャナントール山の山頂、標高5640mの場所に建設したもので、世界最高所にある天文台としてギネスブックへの登録申請を行う予定ということです。施設内には、現在、口径1mの反射望遠鏡が備えられていますが、今後、6.5mの大型望遠鏡の設置も計画されています。
ちなみに、チリのアタカマ高地は世界で最も天体観測に適した場所とされ、「ALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)」と呼ばれる、巨大な次世代大型電波干渉計を建設する国際共同プロジェクトも行われています。
ALMAの詳細はここをクリック。
アタカマは不毛の高地で、これまで、観光的にはあまり注目されていなかった場所です。私は1度、アタカマ高地にあるアタカマ塩湖の近くの村に行きましたが、地の果てを思わせる景観には壮絶な美しさがあると思いました。最近では、高地に湧く温泉に行くツアーなどもあるようで、観光資源としても見直されているところです。
世界各国の天文台などが造られることで、今後は、天文観測のメッカとして注目されるようになるのではないかと思います。特に、ここで宿泊することができれば、世界で一番綺麗な星空が見られるのではないでしょうか。
なお、TAOプロジェクトについては、明日、7月10日に東京大学の天文学教育研究センターで「世界で一番高い天文台」と題した講演会が開かれます。参加は無料ですので、宇宙に興味があり、近くの方は参加されるといいと思います。
講演会詳細はここをクリック。
また、池袋のサンシャインシティにあるコニカミノルタプラネタリウムでは、TAO計画の全貌をドラマ仕立にした「遥かなる銀河へ TAO計画が迫る最新宇宙」という映画を9月5日(日)まで上映しています。
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W杯決勝と同時に太平洋で皆既日食が始まる!
2010-07-08
サッカーW杯南ア大会の決勝戦はスペイン対オランダになりました。
この試合は7月11日、日本では12日の午前3時30分から行われますが、同じころ、今年の皆既日食が南太平洋で始まります。

皆既日食の移動経路(黒い点が完全な日食が起きる場所で影は部分日食)
昨年の皆既日食は、日本のトカラ列島で見られるということで話題になりましたが、今年はほとんど報道もされませんね。しかし、皆既日食がサッカーW杯決勝と重なるということで、ラテンアメリカでは結構話題になっているようです。
今回の皆既日食は、南太平洋から南米にかけての地域で見ることができますが、特に注目を集めているのがイースター島です。皆既日食はタヒチに近いマンガイア島で日本時間7月12日午前3時19分ころに始まり、イースター島では午前5時8分頃(現地時間では11日の午後2時8分)ころから皆既日食が始まって4分41秒間継続するということです。
イースター島ではこの世紀の天体ショーを盛り上げようと、今週から来週にかけて様々な催しが行われるということです。モアイと皆既日食は、めったにない神秘的な組み合わせになりそうです。
ただ、問題は天候です。昨年の日本は天候があまりよくなくて、せっかく皆既日食を見に行ったのに雨に降られたということが起きました。イースター島は、今、冬なのですが、やっぱりあまり天気がよくありません。ただ、熱帯性の気候ですから、1日のうちに雨が降ったり、太陽が出たりを繰り返します。
モアイを製造したラノララク火山の頂上で周囲を見渡すと、島の全景と共に、太平洋上を移動するスコールが見えるなど、素晴らしい絶景が楽しめます。そこに立って、皆既日食が見れたら最高なのですが・・・・。
イースター島皆既日食のPRビデオ
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世界最高の星空が見れるアタカマ高地に巨大プロジェクト
2010-05-12
最近、二つのテレビ番組で、アタカマ高地で行われている人類史上最大という天文プロジェクトを紹介していました。一つは5月1日の「世界ふしぎ発見」の「アンデス天空大紀行」、もう一つは5月9日の「世界の果てまでイッテQ!」のカレンダーの写真を撮影するというコーナーでした。アタカマ高地というのはチリのアンデス山脈にある砂漠化した不毛の高地です。標高5000mもあるこの場所で、現在、日本・台湾・アメリカ・カナダ・ヨーロッパにより、次世代大型電波干渉計を建設する「ALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)」と呼ばれる、大規模国際共同プロジェクトが行われています。

ALMAプロジェクト
このプロジェクトでは、アタカマ高地に高精度パラボラアンテナを合計80台設置し、この全体をひとつの巨大な電波望遠鏡として機能させるということです。これにより、これまでわからなかった何億光年も離れた遠い宇宙の様子を調べたり、宇宙が誕生した謎を解明しようということです。
これまでに例がない壮大な規模のプロジェクトですが、なぜ、アタカマ高地がプロジェクトサイトとして選ばれたかといえば、世界で最も大気が綺麗な場所であり、大規模な施設を建設することができる広くて平坦な土地があるからということです。これまで、こうした大型の宇宙観測施設はハワイに作られていたのですが、研究の結果、ミリ波やサブミリ波の観測にはハワイよりもチリの方が条件がよいことが分かったのだそうです。
ただし、標高5000mの場所では空気が地上の約半分しかないため、ここに滞在する研究員には高山病が発症しやすいという問題がありますから大変ですね。
番組では、このプロジェクトサイトから見た夜の星空を紹介していましたが、その星の多さと美しさは例えようがないですね。私も、サハラ砂漠などで、すさまじい数の星がまたたく空を見たことがありますが、ここで見るような神秘的な天の川は他の場所では見れないのではないでしょうか。
ちなみに、このALMAは2011年に完成し、2012年から運用が開始されるそうです。その際には、ビジターセンターが設けられ、だれでも見学が可能になるそうです。是非行ってみたいですね。
ALMAホームページ
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チリの若者の麻薬使用率はなぜ高いのか
2010-03-12
米州機構(Organizacion de Estados Americanos=OEA)が最近、南米の主要国の若者を対象に行った興味深いデータが発表されました。これは、13歳~17歳の若者が、どれくらい麻薬やタバコなど健康に害があるものを使用しているかをアルゼンチン、ボリビア、チリ、エクアドル、ペルー、ウルグアイの6カ国について調査したものです。それによると、チリの若者のマリファナ使用率は約23%と6カ国中最も高く、次いでウルグアイ18.3%、アルゼンチン11.5%、エクアドル6.8%、ボリビア5.6%、ペルー4.0%、平均では約11%となっています。

チリの小学校の生徒たち。麻薬使用はすでに始まっている?
また、シンナーもチリが7.8%で最も高く、次いでエクアドル6%、そのほかの国は4%前後。パスタバセと呼ばれる、コカイン製造の中間物である安価な麻薬の使用もチリが2.8%で最も高くなっています(平均は1.4%)。
さらには、タバコの喫煙率もチリが 67.9%と高く、次いで、エクアドル48.8%、ウルグアイ47.9%、アルゼンチン47.2%、ペルー41.1%、ボリビア 37.4%となっています。
なぜ、チリの若者がこんなに薬物などを好むのでしょうか?。一つは、マリファナやコカインなどは貧しい国で生産し、豊かな国で消費するという構図がありますから、南米の中では比較的経済的に安定しているチリでの使用が他の国と比べて多くなっているということでしょう。このデータにはブラジルが入っていませんから、もし、この国を入れたらチリよりも上になるかもしれません。
それにしても、マリファナ使用率が約23%というのは、若者の4人に1人ということですから、日本人の感覚から言えばタバコの喫煙率以上に多いという異常な状態です。どうしてこうなるか分かりませんが、チリの若者がマリファナを平気で吸っている状況は私も見ています。
私がチリに滞在していたとき、知り合ったチリ人の友達に誘われて、地元の高校に出かけたことがありました。学校の校門のところに10数人の女子高校生がいたため、友人が彼女たちに話しかけ、しばらく話をしたのです。その時、そのうちの誰かがタバコを吸い出したと思ったのです。しかし、そのタバコを彼女たちが回し飲みをはじめたため、それがマリファナだと気が付きました。
私は驚きました。だって、学校の校門の前で、しかも制服姿で、15~6歳の若い娘が集団で堂々とマリファナを吸っているのです。日本ではとても考えられないことですが、たぶん、学校の先生もそれを見ても何も言わないのだと思います。
なぜマリファナを吸うのか聞いてはみませんでしたが、それをおかしなこととか、悪いこととかという意識はまったくないようでした。友人もそれを見ても笑って話を続けており、彼女たちがマリファナを吸うのは自然なことのようにさえ思えてくるほどだったのです。ですから、チリの若者のマリファナ使用率が約23%と言っても、実際はさらにたくさんの若者がマリファナを吸っているに違いないと思います。
問題なのは、マリファナだけでなく、コカイン系など他の薬物の使用もチリは多くなっていることです。若者がこういう状況の国が果たして、今後どうなっていくのでしょうか。私は、チリは美しく素晴しい国だと思っているだけに暗い気持ちになります。
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