新刊「驚きのアマゾン」

 2013-12-28
 写真家・高野潤さんの新刊「驚きのアマゾン」を読みました。


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 高野さんと言えば、アンデス高地の風景やそこに住む人々の写真で知られていますが、アマゾンにもかなり行っているようです。

 ただし、ブラジルではなく、ペルーやコロンビア、エクアドルのアマゾン川上流域の密林です。

 アマゾンについては様々な本が出ていますし、テレビのドキュメントなどでも目にすることが多いのですが、実際にどんなところなのか、よくわからないことが多いと思います。

 この本では、高野さんが、長い間アマゾンの密林に何度も出かけて体験した、不思議な動植物や密林の様子が丁寧に書かれていて、アマゾンの不気味さや怖さが伝わってきます。

 アマゾンの密林がどんなところなのか、興味がある方にはおすすめの一冊です。


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「インカ帝国-大街道を行く」を読んだ

 2013-03-22
 写真家、高野潤さんの新刊「インカ帝国-大街道を行く」、ようやく読み終わりました。

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 インカ道についてこれだけ詳しく紹介した本は日本ではほかにないでしょう。長いインカ道を踏破している高野さんだけに情報量が多く、マイナーな遺跡が好きな私には大変にためになる本でした。
 もちろん、写真もきれいで素晴らしい。ただ、新書版ですから、写真が小さすぎるのが不満です。もっと大きな写真で現地の様子が見たかったですね。
 現在、「インカ道」を有するペルー、ボリビア、エクアドルなどの国々が世界遺産に登録する準備をしているようです。メキシコの「王の道」はすでに世界遺産登録されていますが、「インカ道」の文化的価値はそれをはるかにしのぐものがあります。早急に遺産登録すると同時に、保護を進めてほしいと思います。


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ジャガイモの多様性に驚く「インカの食卓」

 2011-10-07
 アンデスを長年撮影し続けている写真家・高野潤さんの新刊書「インカの食卓」を読みました。

インカの食卓


 この本は、高野さんが、ペルーやボリビアの先住民の村々に入り込んで活動を続けていた際に、現地で出会った様々な食材とそれを使った料理を紹介したものです。

 私たちのような旅行者は、現地に行っても、地元の農民が食べるような料理を口にする機会はあまりありません。それだけに、その国のことや古代文明についてはある程度知っていても、料理となると全く未知の分野ですから、その内容には新鮮な驚きが詰まっていました。

 特に圧巻なのが、ジャガイモの紹介です。ジャガイモはアンデスが原産で、スペイン人の手によって旧世界に伝えられました。このすぐれた食材は、その後、急速に世界中に広まり、いまや私たちの生活にはなくてはならないものになっているわけです。

 しかし、私たちが口にしているジャガイモは、いわゆるメホラーダ(改良種)というもので、アンデス地方にはパパ・ナティーバ(古典系種)という種類のじゃがいもが1000種以上もあるというのです。

 高野さんは、この古典系種を求めてアンデス各地を巡り歩き、ようやく200種類ほど集めたということですが、その形や色の多様性には驚かされます。本書にはカラー写真でこの古典系種が紹介されていますので、理解しやすいと思います。

 私も、ペルーのアンデス山中を旅行した時、地元の先住民の家に寄って、近くの湖で捕れたというトルーチャ(マス)を食べさせてもらったことがあります。これが本当においしくて、その後やみつきになりました。マチュピチュのふもとの村の小さな食堂でもマスをつまみにビールを飲んだことがあります。

 アンデスの食文化の多様性を知るだけでなく、そんな個人的な楽しい記憶も呼び覚ましてくれる好著だと思います。


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ボリビア移民の真実」から見えたこと

 2011-03-02
  1年半ほど前に出版された「ボリビア移民の真実(寺神戸曠著:芙蓉書房出版)」という本を読みました。

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 アメリカや南米に移民した日本人が現地でどれほど苦労をしたかというのは、テレビドラマなどでも描かれており、日本国内でもある程度は知られるようになっていると思います。しかし、特に南米移民の実態について理解している日本人はほとんどいないのではないでしょうか。

 これに関する本はかなりの数が出版されているのですが、かつて棄民同様に海外に送り出された多くの日本人がいたことに興味を持つ人が少ないのですから仕方ありません。私は、昔、「アンデスを越えた日本人(向一陽著:中央公論社)」という本を読んで、戦前の移民のあまりのひどさに衝撃を受けました。それから、特にボリビア移民に興味を持つようになったのです。

 1990年には、念願だったボリビアの日本人移住地サンファンを訪ね、その目覚しい発展に目をみはりました。私を案内してくれた人の農場には、百数十頭の牛を飼う広大な牧場があり、家の庭には小型のサルの群れが生活する小さな森がありました。そして、「日本からくる親戚は、ここでの生活をうらやましがる」と嬉しそうに語っていたものです。

 しかし、サンファンがここまで発展するまでには想像に絶する苦労があったのです。その時は分からなかったことが、この「ボリビア移民の真実」に詳しく書かれていました。政府の無責任な政策と官僚の怠慢によって現地に送り込まれた移住者たちは、悲惨な状況に追い込まれながら、必死の努力でそれを乗り越えて現在の繁栄を手に入れたということです。

 しかし、その経緯を見ると、官僚が自分たちの責任を決して認めようとせず、自己保身のでたらめな政策を続けることで、現地の日本人をさらに苦しめたことが分かります。それは、現在の日本国内の政策にも共通することです。この本が訴えているのは、“官僚たちの自己保身がやがては日本を危機的な状況に陥らせる”ということではないかとさえ思います。


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カストロとガルシア・マルケスの不可解な交流を描く本

 2010-06-24
 6月20日(日)の朝日新聞の書評欄に「絆と権力」という本が紹介されていました。
 この本はコロンビアのノーベル賞作家ガルシア・マルケスとキューバのカストロ前国家評議会議長の関係を描いたものだそうです。

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 この二人の交流は非常に有名で、マルケスはしばしばキューバを訪れてカストロの歓待を受けていたそうです。この本は、こうした二人の交流がどうして始まり、どのようなものであったのかを、詳細に描いているそうです。朝日の書評はあまりにも観念的で、その内容がよく分からないのですが、西日本新聞の書評では核心的な部分を次のように紹介しています。

 「数多(あまた)の資料や証言を駆使してここで描かれるのは、カストロが親友を銃殺刑に処すときも黙って彼を受け容(い)れるマルケスの不可解な姿であり、真実はまるで違うのにカストロのために歴史を書き換えるマルケスの、断じて文学者としてはあってはならない破廉恥な姿なのだ」

 カストロと親密になりすぎ、彼の間違いを正せないマルケスに対する批判や失望の声がかなりあったことは知っていました。カストロの真実の姿を描いてベストセラーになった本にも、麻薬がらみの問題で責任をかぶせられて死刑を宣告された人の家族が、「死刑になるような悪いことはしていない」ということで、カストロに助命の口添えをしてほしいとマルケスに頼んだのですが、マルケスはカストロに対して一言もそれを伝えなかったというエピソードを紹介していました。

 こうした二人の交流は、第三者が見ていると不可解に映ります。カストロは世界的な名声を得た文学者の支持をうけるのですから嬉しいでしょうが、マルケスにはそうすることに何か理由があるのでしょうか? この本を読めばそれが、少しは理解出来るのかも知れません。

それにしても、本の価格がちょっと高い・・・。

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