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カルドナのパラドールに行く! スペイン旅行記⑯

 2019-06-15
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パラドール・デ・カルドナ


一度は泊まりたいパラドール


 今日は、バルセロナの北にあるカルドナという町にあるパラドールに行きます。
パラドールというのは、中世の古城や修道院などを利用した宿泊施設で、スペイン全土に100カ所近くあります。

 その多くが中世の雰囲気を残した施設で、サービスも高級ホテル並みになっています。価格はパラドールの場所やシーズン、曜日によってまちまちですが、90ユーロから150ユーロくらいと比較的リーズナブル。スペインに旅行するなら是非一度は泊まりたい所です。

 今回の旅行でカルドナを選んだ一番の理由は、山の上にある雰囲気のいい古城だったこととです。以前の旅行で泊まったチンチョンのパラドールは修道院でした。こちらも悪くはないのですが、城の方がより歴史を感じられるのではないかと思ったのです。

 カルドナ行きのバスは平日は1日に4本ほどあるのですが、チェックインにちょうどいいのはバルセロナ11時発の便です。このバスは城のある山のふもとに午後1時過ぎに着きます。

 バルセロナのバスターミナルでいつものALSA社のバスに乗りました。平日のためか、乗客は十人もいませんでした。カルドナまでは車で1時間半ほどなのですが、このバスは途中の町をいちいち経由していくため2時間以上かかります。

 途中、マンレサという街のバスターミナルでは乗客がかなり増えました。バルセロナからマンレサまではRENFE近郊線の列車があります。

 カルドナに近づくと、山の上にそびえる古城が見えました。上の写真の通り、質素ですが、いかにも中世の古城という感じです。

 カルドナでバスを降りると、目の前の山の上に城の一部が見えます。ここからは、城に続く車道を歩いて登って行かなくてはなりません。車道は曲がりくねっていますから、かなり距離があり、歩くのは大変でした。重い荷物を抱えていますから、ゆっくり歩き、約30分ほどかけて、ようやくパラドールの玄関に到着しました。

 後から分かったのですが、徒歩の場合は石段の登り口が車道とは反対の所にあります。こちらを使うと距離も短いし、城の雰囲気を味わいながら、楽に登って行けます。

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町の入り口。道の右にカルドナの停留所がある。

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山の上に城が見える。青いバスにバルセロナから乗ってきた。

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車道を上っていくのは疲れる!

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ようやくパラドールの入り口に到着!

中世の雰囲気に溢れた城内


 チェックインには少し早かったのですが、すぐに部屋に入ることができました。部屋に行く途中に通る城の中庭や石造りの通路など、古い時代の雰囲気に溢れています。
 
 部屋は質素ですが、広めで、綺麗です。高級ホテルとはいきませんが、居心地は悪くありません。城らしい、小さめの窓が一つあり、ここからカルドナの美しい田園風景が一望できます。

 城内のバルでウエルカムドリンクが飲めるというので行ってみました。宿泊者でなくても利用できるカジュアルなバルです。平日のせいでしょう客は誰もいません。静かな昼下がりのバルでビールを飲みながらくつろぐことができました。

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城の中庭。

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歴史を感じさせる場所が多い。

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要塞のような城だ。

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部屋はこんな感じ。


夜はレストランで料理を堪能


 パラドールがある山の下には塩の生産で有名なカルドナの町があります。小さな町ですが、バルやレストランもそれなりにあります。ただ、夜になって町まで下りて食事をするのは大変なので、宿泊客のほとんどはパラドールのレストランを利用するようです。

 8時ころになって、私たちもレストランに行きました。古城のダイニングですから、高級感があって雰囲気もいいです。驚いたのは、日本人らしき客が多かったことです。このパラドールは日本人のツアー客に好評なのでしょう。

 まずは、リオハの赤ワインを注文。ワインと一緒に定番のオリーブの実と小さなカップのクリームが出てきました。少し甘めのカップクリームがおいしくて、料理への期待を高めてくれます。

 前菜として、クロケッタ(スペインのコロッケ)とツナとトマトのサラダ。料理は普通な感じですが、パンはおいしいです。
 メインに、私はステーキ(300g)、妻はメルルーサ(タラの一種)を選択しました。ステーキはシンプルな塩味ですが歯ごたえがありすぎという感じ。メルルーサは元々淡白な白身ですがソースの味が物足りない。付け合わせのドライトマトの塩気がちょうどいい感じでした。
 これでお会計は50ユーロ(約6500円)ですから、安いと思いますが、いまいちかな…。

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ラグジュアリーなレストラン

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ワインはいろいろあったけど、やはりリオハ!

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ステーキはちょっと固い。

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メルルーサは美味しい魚だけれど…。

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城から見るカルドナの夜景が美しい。

アミーゴ・デ・パラドールはお得!


 翌朝、起きてすぐ窓の外をみると、霧が周囲を覆っています。こういう時は、写真で見た、霧の上に浮かび上がる幻想的なカルドナの古城の風景が見えるはずです。しかし、その城の中にいたのでは見えるはずがありません。窓から、霧に包まれた田園風景を見ているうちに、太陽が出て霧を追い払ってしまいました。

 朝食のため、食堂に降りました。
 ここの朝食は税込みで2500円ほどするのですが、アミーゴ・デ・パラドールという会員になると、最初の宿泊については朝食が無料(二人で泊まると二人分)になるのです。会員になるメリットは他にもあるのですが、これが一番大きいです。

 会員になるには、公式Webで登録するだけでOKです。ただ、朝食を無料にするには、会員登録をした後、宿泊予約の際に、手続きをしておく必要があります。

 この朝食は値段が高いだけあって豪華です。バイキング方式で、生ハム、スモークサーモン、トルティーヤ、チーズなどと共に、果物やデザートもたっぷりいただきました。

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朝霧に包まれた田園が幻想的!

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朝食は豪華だった。

帰路は鉄道を利用してみよう!


 ここで頭を悩ましていた問題があります。

 バルセロナへの一番バスは、朝早い時間に出てしまい、昼は2時50分ころになってしまいます。チェックアウトは12時ですから、約3時間待たなくてはなりません。時間をかけてカルドナの町を散策する方法もあるのですが、荷物をパラドールに預けると、一旦町に降りて、また山の上まで往復しなくてはなりません。

 「面倒だな…」と思いながら、朝の散歩に町まで下りてみました。すると、ツーリストインフォメーションがあったので、いろいろと聞くために入ってみました。ちなみに、パラドールにもインフォメーションがあるのですが、役に立つ情報は得られませんでした。

 受付の女性にカルドナの見どころを聞きくついでに、「マンレサ行きのバスはあるの?」と聞いてみました。すると、「もちろん」と言いながら、バスの時刻表をくれたのです。それを見ると、バルセロナ行きのバスは少ないのですが、マンレサ行きは結構あります。マンレサで列車に乗れば、もっと早くバルセロナに戻れそうです。

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城から町に下りる近道がある。

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カルドナの町。手前の道路沿いにインフォメーションがある。

マンレサで近郊線の列車に乗る!


 12時前にチェックアウトし、山の下のバス停で待ちました。12時40分頃にALSA社のバスがやって来ました。バルセロナ行きの大型バスとは違う路線バスでした。運転手に「マンレサの鉄道駅に行きたいんだけど…」と言うと、「それなら、マンレサの最初のバス停で降りな」と言います。

 1時間ほどでマンレサに到着。言われた通り最初のバス停で降りました。このバスは、その先のバスターミナルが終点です。

 降りた所にいた人に駅の場所を聞くと「あっちの方だ。7~8分で着くよ」と指差しながら言います。教えられた方に歩いて行くと河があり、橋を渡った所に駅舎が見えました。駅舎の横からホームに向かうと、係員らしき男性が「先に切符を買って」と言います。
 駅舎の横の仮設倉庫みたいな場所に切符の自動販売機がありました。切符を買うと、係員が「切符をここに入れて」と、ホームの横にある四角い箱を指差します、これが改札器でした。切符を入れると、チェック済みになって出てきます。

 ホームにはすでに近郊線の列車が待っていました。乗車すると間もなく発車。グッドタイミングでした。

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マンレサの市内

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町外れにある駅。

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近郊線の列車。


 バスと違って各駅停車の列車はかなりのんびりと走ります。ただ、バスよりも車窓の景色が綺麗なのです。右側の車窓からは、バルセロナ近郊の人気景勝地モンセラートが見えます。キリスト教の聖地となっている、ノコギリのようなギザギザの山が連なる絶景です。この景色が見れたのもラッキーでした。

 列車はバルセロナの中心部に向けて走ります。この日、私たちはバルセロナの中央駅であるサンツの前にあるホテルを予約していました。バスだと、ターミナルから地下鉄か鉄道でサンツまで移動する必要があるのですが、近郊線は終点がサンツです。駅を出ると、数分でホテルに到着。「マンレサ経由で戻ってよかった」と思いました。

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夕方のサンツ駅前。ホテルの窓から撮影した。



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バルセロナ市内を散策 スペイン旅行記⑮

 2019-06-12
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バルセロナ中心部のゴシック地区

ピカソ美術館へ行く!


 今日はバルセロナ市内を散策します。
 まずは、ピカソ美術館へ。地下鉄4号線のJaumeⅠ(ジャウマ・プリメ)駅で下車すると、歩いて5分ほど。中世の建物が多く残されたゴシック地区の路地に美術館があります。

 元は貴族の邸宅として使われた古い建物で、美術館という感じではないですが雰囲気はいいです。予想はしていましたが、入り口には当日券で入場する人たちの長い列ができています。スペインのチケット販売窓口は手際が悪く、時間がかかるので、時間がない場合は事前にネットでチケットを購入しておく必要があります。

 30分ちょっとでチケットを買えました。
 この美術館にはピカソの幼少期から晩年に至るまでの4000点以上の絵画などが年代順に展示されています。マラガのピカソ美術館より規模は大きいのですが、私のようにピカソに思い入れが薄い者には、同じように見えてしまいますね。ただ、ピカソはベラスケスの名作「ラス・メニーナス」を題材として、たくさんの絵を描いていて、これが興味深かったです。

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こんな路地を歩くとピカソ美術館がある。

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ピカソ美術館。こちらは出口。

初めてのピンチョス・バル


 美術館を出ると昼になっていたので食事ができる店を探すことにしました。ゴシック地区の細い路地をうろついていると、老舗感のあるバルを見つけました。店内には大勢の客がいますので、人気のある店に違いありません。ただ、混んでいる店は、立って飲み食いする場所さえないことが多いのです。

 とりあえず見てみようと店内に入りました。テーブルはおろかカウンターも人で一杯でしたが、店の奥に入って行くと、カウンターにわずかな隙間を見つけました。すぐ、そこに立つと女性バーテンダーにクラーラを注文。長いカウンターの上を見ると色とりどりのピンチョスが盛られた大皿が並んでいます。
 スペインのバルでは小皿料理のタパスが一般的ですが、スペイン北西部ではピンチョスが広まっています。ピンチョスというのは、フランスパンを薄切りにした台に様々な料理を乗せ、それが落ちないように楊枝や串で刺したものです。

 並んでいるピンチョスはどれもおいしそうです。
 ただ、初めてのピンチョス・バルで勝手がわからず、バーテンダーに「それちょうだい」と声をかけました。すると「勝手に取って食べればいいよ。会計は串の数で計算するから」と言うのです。
「それは合理的」と思い、渡された皿に2種類ほどのピンチョスを取り、食べてみました。「おいしい!」と思わず声が出ました。

 カウンターに並んでいる人の肩越しにピンチョスを取って食べるだけでなく、時々ウエイトレスが運んでくるピンチョスも取って食べます。5種類ほど食べるとお腹がいっぱいになりました。値段も1つ2ユーロ(260円)ほどとリーズナブル。この方式は気に入りました。

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ゴシック地区のピンチョス・バル。お客で一杯だ。

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皿にたくさんのピンチョスが盛られている。

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クラーラとピンチョス。工夫された料理はどれもおいしそう。


ランブラス通りを歩く!


 午後は、バルセロナの中心部を貫く遊歩道、ランブラス通りを散策することにしました。
 まずは通りの北端になるカタルーニャ広場に行き、南下していくことにしました。

 日曜日とあって、通りはそぞろ歩きを楽しむ大勢の人でにぎわっています。路上には、カフェやアイスクリームの売店、レストランなどが店を出しています。曇り空で、肌寒い日でしたが、アイスを食べながら歩きました。これだけ華やかで幅が広い遊歩道はスペインの他の街にはありません。

 通りの南端には、海を臨むコロンブスの像が立つ塔があります。コロンブスとバルセロナはあまり関係がなさそうですが、これは1888年のバルセロナ万博の際に建てられたのだそうです。

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大勢の人でにぎわうランブラス通り

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アメリカではなく地中海を指差しているコロンブスの塔

 その先はバルセロナ港になるのですが、海の上には大型ショッピングセンターの「マレマグナム」があります。日曜日はファッションなどの店がほとんど休みになってしまいますが、ここは営業しています。

 歩き疲れたのと寒さを避けるためショッピングセンターの中に入りました。暖かいコーヒーを飲み、スペインファッションの店でショッピングを楽しむことができました。

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バルセロナ港の中に作られたショッピングセンター。


サグラダ・ファミリア教会へ行く! スペイン旅行記⑭

 2019-06-10
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大人気のサグラダ・ファミリア教会


 今日はバルセロナを代表する観光地であるサグラダ・ファミリア教会へ行きます。
 ここへは25年前にも行きましたが、その時は、まだ全建設の3~4割くらいしかできていない感じでした。その後、建設工事はかなり進み、2026年に完成予定となっているそうです。果たしてどこまで工事が進んでいるのか、期待が高まります。

 サグラダ・ファミリアはアルハンブラ宮殿などを抜いて、スペインで最も観光客を集める場所になっているそうです。入場チケットは1カ月前にネットで購入したのですが、ハイシーズンだと2カ月以上前に購入する必要があるということです。


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ネットで購入したチケット。


 まずは、地下鉄でサグラダ・ファミリア近くの駅へ向かいます。一番近い駅は「サグラダ・ファミリア」ですが、ホテル近くから地下鉄に乗ると乗り換える必要があるため「ベルダグエル」という少し離れた駅で下車。地上に出ると、方向が全然分かりません。公園で地図を見ていると、そばにいたおじさんが突然「サグラダ・ファミリアはあっちだよ」と声をかけてくれました。こんなところにいる外国人はサグラダ・ファミリアに行くに決まっているということでしょう。

 少し歩くと公園越しにサグラダ・ファミリア独特の尖塔が見えました。

 時間は昼の12時過ぎです。チケットは入場時間が決められていて、私たちは12時45分入場になていました。土曜日のためか、サグラダ・ファミリアの前の道には特設の簡易舞台が据えられており、休日を楽しむ大勢の人でごった返しています。個人客用の入場口は二カ所あるのですが、一カ所は長蛇の列。そこで、比較的列が短いもう一カ所の列に並びました。

 すると、列の先にいる係員が入場者のチケットをチェックし、「今は12時30分入場だ。45分はまだ!」と言っています。私たちも45分ですから、列から外れました。

 道路の舞台では踊りのパフォーマンスが始まり、路上にいる大勢の人たちが舞台上の演者に合わせて踊りを始めました。

 その音楽と喧噪の中で、入場者の列が伸びていきます。10分前になり、これなら入り口まで進む前に1時半になるだろうと思い、列に入りました。

生誕のファサードは自然の複雑さ!?


 大混雑のチケットチェックを通過し、教会の入り口になる生誕のファサードに進みます。ファサードとは建物の正面部分のことで、カトリックの教会ではキリストや聖人などを表した壮麗な彫刻を施していることが多いのです。

 サグラダ・ファミリアの場合は生誕のファサード受難のファサード、栄光のファサードとファサードが3つもあるのです。現在、完成しているのは東側の生誕のファサードと西側の受難のファサードで、南側の栄光のファサードは工事中です。どれが本当の正面かと言えば、工事中の南側になります。

 生誕のファサードはガウディが完成させたもので、伝統的な彫刻手法でイエスの生誕とそれにまつわる聖書の逸話の様々な場面を表現しています。そのイメージは人工的で整った一般的な教会のファサード彫刻とは大きく異なり、巨大な鍾乳洞のような自然の中に立っている感じがします。

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生誕のファサードの複雑な彫刻

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様々な像がファサードを飾る

教会内部は異次元空間のよう…


 教会内部に入ると、これまで見たことがない荘厳で未来的な巨大空間に圧倒されます。まるで、未知の宇宙空間に迷い込んだような気さえするほどです。以前、ここに来たときは、内部は工事中で、柱や天井の一部しか見れませんでした。それがこんな風に出来上がるとは驚きです。

 壁面上部には大きなステンドグラスがはめ込まれていますが、これも異空間の創造に劇的な効果をもたらしています。ガウディは内部を万華鏡のようにしたいと考えたそうです。そのアイデアと近代の技術が合わさってこのステンドグラスが完成したのだと思います。これほどの効果をもたらすステンドグラスを私は見たことがありません。思わず、ため息を漏らして見とれてしまいました。

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不思議な林の中にいるような内部の光景

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主祭壇には十字架のイエス像

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美しいステンドグラス

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光の効果が素晴らしい。

受難の塔に登る!


 サグラダ・ファミリアには18本の塔があり、現在は生誕のファサードと受難のファサードそれぞれ4本ずつ計8本の塔が完成しています。チケット購入時にどちらかを選択すればこの塔に上ることができます。

 どちらがいいか分からず、私たちは受難の塔を選択しました。聞くところでは、生誕の塔の方が見晴らしがよく、受難の塔の方が登れる場所が高いということです。

 受難の塔はエレベーターで65m地点まで登ります。エレベーターを下りると二つの塔の間からバルセロナ市内が一望できる場所になります。そこから階段を少し下りるとファサードの真上に当たる二本の塔をつなぐ渡り廊下に出ます。ここからの眺望もいのですが、危険防止用の柵が少し邪魔です。
 
 塔から降りるには階段を使います。螺旋状の狭い石段をひたすら下りていくのですが、ちょっと疲れました。

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受難の塔から見たバルセロナ。

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工事をしている場所も多い。

現代アート的な受難のファサード


 次に受難のファサード側から外に出ます。こちら側には生誕のファサードとは全く異なった現代的で人工的なイメージの彫刻が並んでいます。ファサード中心上部には十字架のイエスが置かれ、その周囲をイエスの受難の物語を表す様々な場面が表現されているのです。特に、出口の前に置かれたむち打ち刑を受けるイエスの像は印象的です。

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受難のファサードの彫刻は現代アート的

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ファサードの前にはむち打たれるイエス像。


お昼はアメリカのハンバーガー


 見学を終えて外に出てきたら3時近くになっていました。レストランを探すのも面倒なので、近くのハンバーガーショップに行くことにしました。
 どうせなら、日本にはないハンバーガーということで選んだのがFIVE GUYSという店です。
 アメリカ東海岸発祥のかなり大きなチェーンで、スペインにも大都市には店があります。 ハンバーガーの特徴は厚い肉のパティが2枚入っていて、トマトやレタス、ピクルスなどのトッピングが自由に選べること。かなりボリューミーで、食べ応えがありそうですが、意外に軽い感じで食べることができました。
 ただ、値段はハンバーガーが7.75ユーロ(約1000円)、チーズバーガーが9ユーロ(1200円弱)とかなりお高め。店の感じもいかにもアメリカ!で、あまり日本人向きではないと思います。

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なんか雑な感じのハンバーガーだった。

休日のモンジュイックは楽しい!


 夕方からは、モンジュイックへ行くことにしました。地下鉄の「エスパーニャ」駅で降り、地上に出ると広いスペイン広場があり、大勢の人たちが青空の下で休日を楽しんでいます。その先のモンジュイックの丘の方を見ると、中腹にクラシックなカタルーニャ美術館の建物が見えます。

 この周辺は万国博会場として開発され、1992年のバルセロナ・オリンピックの際にはメイン会場も作られました。広大な公園内には美術館やスポーツ施設、テーマパークなどが点在しています。
 カタルーニャ美術館がある中腹まで丘を登ると、眼下に広がるスペイン広場とバルセロナの整った街の美しい光景を存分に楽しむことができました。

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噴水が綺麗なスペイン広場。

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中腹にそびえるカタルーニャ美術館。


バルセロナへ行く! スペイン旅行記⑬

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バルセロナの町

バレンシア~バルセロナは普通バスで4時間強


 今日はバレンシアからバルセロナに移動します。
 朝10時発のいつものALSA社のバスに乗車。バルセロナ到着は午後2時過ぎですので4時間強の乗車時間ですが、トイレ休憩はないようです。

 高速道路はほとんど渋滞がなかったのですが、市街地の道路に入ると、信号待ちもあってなかなか前に進みません。ちょっと苛立ちましたが、それも想定内なのでしょう、バスはほぼ予定通りの時間にバスターミナルに到着しました。 

 バルセロナもホテル代が高いので悩みましたが、ここでは、街の中心から離れた海岸沿いのリゾートホテルを選びました。春は季節外れなので、値段が安くなっているのです。


地下鉄に乗れない!!


 街の中心に近いバスターミナルからの移動には地下鉄が使えます。隣接する地下鉄の駅に行くと、自動販売機で10回分の回数券になっている「タルヘタ10」を購入。10.2ユーロですが、1回券が2.2ユーロなのでかなりお得。しかも、二人で共用できます。

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タルヘタ10。バスや国鉄(RENFE)にも乗れる。

 すぐそばの改札を通ったのですが、どちらのホームなのか路線案内が理解できません。近くにいた係員に、行きたい駅の名前を言うと、「ここは国鉄だ。地下鉄は隣」と言うのです。まさか、地下鉄と国鉄の改札が隣り合っているとは知りませんでした。

 これで2回分の乗車券を失いました。しかも、隣の改札に行くと係員が両手を広げて「今はこの改札は利用できない」と言うのです。「じゃあどうしたらいいんだ」と思いました。

 改札が通れるようになるまで待つか、別の方法で移動するしかありません。面倒なのでタクシーにしましたが、ホテルまでは思ったより遠くて、タクシー代はタルヘタ10よりずっと高くなりました。

季節外れのリゾートホテルは安い


 到着早々残念なことはありましたが、ホテルは期待通りでした。
 街の東に位置するボガティ海岸のすぐ近くにあり、四つ星ですから部屋は広く設備が整っていて、アニメティも充実と、文句なしです。金曜日から日曜日という一番価格の高い時だったのですが、平均でツインが1泊税込み1万5000円程度でした。

 夕方の海岸を散歩するため出かけてみました。
 風が強く、かなり寒いです。そんな中でも海岸では遊んいる人がいますし、海岸沿いの遊歩道では散歩する人たちが行き来しています。500mほど先にある遊園地から、楽しそうな歓声も聞こえて来ました。

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夕方のボガティ海岸。まるで冬の景色みたいだ。奥には遊園地がある。

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海岸にはレストランがあるが風が強くて客はいない。

夕食はまたもパエリャ


 夕食は、海岸沿いの通りに並ぶ海鮮料理のレストランの1軒に入りました。
 道路に大型テントを張ってテーブルを並べています。風が入りにくいようにしてあるのですが、テントですから隙間風は防げません。「これでは寒いかも」と思ったのですが、ストーブが用意されていたので、近い席に座りました。

 ここでは、前菜にエンサラーダ・ルッサ(ロシア風サラダ)とピーマン炒め。メインは店おすすめのパエリャを注文しました。
 ロシア風サラダというのはツナや野菜が入ったポテトサラダのことです。ピーマン炒めは、大きな緑のピーマンを油で炒めただけのシンプルな料理ですが、酒のつまみにはいいと思います。エビやムール貝が入った定番の海鮮パエリャは、おいしいのですがどこで食べても味があまり違わない感じです。そろそろ飽きてきたのかも知れません。

 会計をしている時、そばに筋肉隆々の若者がTシャツ1枚で立っていました。「寒くないの」と聞くと、「これくらいで寒いはずないよ」と自慢気に言います。ほとんどの人が冬の格好なのに、「その若さがうらやましい!」と思いました。

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奥がエンサラーダ・ルッサ、手前がピーマン炒め。オリーブの実はビールのお通し。

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定番の海鮮パエリャ。



スペイン旅行記⑫ 10日目 バレンシアを散歩

 2019-06-05

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国立陶器博物館の正面入り口


バレンシアの名物オルチャタを飲む!


 バレンシアの名物に、地元の人が愛してやまないオルチャタという飲み物があります。夏の暑い日には冷たくしたオルチャタが最高だと聞き、暑い日ではなかったのですが、中心街にあるオルチャタの専門店に出かけてみました。

 有名な店らしく、朝から観光客らしき人たちで込み合っています。朝食の定番であるチョコラテとチュロスと共にオルチャタとファルトンを注文。ファルトンは砂糖をまぶした軽い菓子パンで、オルチャタとセットで食べるそうです。

 オルチャタを飲んでみると、飲み口はミルキーですがあっさりとしていて、控えめな甘さが心地いい感じ。たしかに暑い日に飲むと、スッと喉の渇きを癒してくれそうで、後味もスッキリしていて気に入りました。

 オルチャタの原料はチュファというものですが、これはタイガーナッツという、最近、欧米で話題になっているスーパーフードのようです。ショクヨウガヤツリとかキマハスゲと呼ばれる草の地下茎で、ビタミンEと食物繊維が豊富に含まれる上、カロリーが低いという利点もあります。
 
 実はメキシコにもオルチャタという飲み物があります。たぶん、バレンシアのオルチャタを元に作られたのだと思います。味は似ているのですが、こちらの原料は米やアーモンドなので、味にコクがあり、飲み口が少し重く感じるという違いがあります。もちろん、こちらもおいしいですよ。

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オルチャタの専門店サンタ・カタリーナ。

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店内の様子。

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奥がオルチャタとファルトン。手前はチョコラテとチュロス。


歴史的建造物が多い街の中心部


 バレンシアは15世紀から16世紀にかけて地中海貿易で栄え、18世紀には絹や陶器の生産によって発展した街です。中心部には歴史的建造物が数多く残されており、見どころも多いのです。

 特に中世の雰囲気を残しているのがカテドラル周辺です。カテドラルは14世紀末に完成したそうですが、その後、バレンシアが経済的に発展した18世紀にも手が加えられたことで、ゴシックやネオクラシックなどの様式が混在しています。それは、この周辺の建物も同じで様々な様式、デザインの建築物を見ることができるのです。

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街の中心部は古い時代の雰囲気が溢れる。

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ビルヘン広場。右奥の塔がカテドラル。

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雰囲気のいい通りも多い。

有名画家の作品もあるバレンシア美術館


 午前中は、スペインを代表する画家たちの作品が収蔵されているバレンシア美術館に行くことにしました。街の中心部から北に向かい、カテドラルの前を通って歩くこと30分ほどで到着です。

 美術館としては中規模ですが、キリスト教の祭壇画をはじめとする収蔵作品は豊富です。名も知らぬ画家たちの宗教画が大半ですから、丁寧に見ていくと飽きてしまいます。エル・グレコやゴヤなどの有名画家の作品を探して見ていくことにしました。入場料は無料ですし、人も少ないので、ここでしか見れない作品をゆっくりと鑑賞できるのがいいです。


見るだけで楽しい中央市場


 昼は中央市場に行ってみることにしました。一般的な市場は主に地元の人が食料品を購入する場所ですが、バレンシアの中央市場は観光化されており、場内に飲食できる店舗も設けられています。到着したのはちょうど昼時で、多くの人でにぎわっていました。スペインは果物が安く、日本ではあまり見ない種類もありますので、市場内を見て回るだけで楽しいです。
 しかし、昼過ぎになると、みんな店じまいをしてしまうのです。スペインでは昼過ぎにはみんな仕事をやめ、家に帰って家族で昼食をとるのですから仕方ありません。
 私たちも、市場の外に軒を連ねる食堂でランチ定食を食べることにしました。1番目の皿はいつものパエリャ、二番目の皿はイカの煮物を選択。普通においしかったです。

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中央市場(奥)の前は観光客で大賑わい。

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市場の前にはパエリャを提供する食堂が多い。

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1番目の皿のパエリャ。


世界遺産「ラ・ロンハ・デ・ラ・セダ


 バレンシアの中心部には世界遺産に登録されているラ・ロンハ・デ・ラ・セダがあります。直訳すると絹取引所ですが、15世紀後半に建てられた商品取引所と説明されています。中央市場のすぐそばですので、昼食後に行ってみました。

 古城か貴族の館のようなゴシック様式の建物です。内部で特徴的なのは、何本もの細い螺旋状の柱が高い天井を支えることで楽園を表現したという「柱のサロン」でしょう。教会内部とは違って中世の騎士が集まる広間にも似た神秘的な雰囲気が漂っています。

 この建物を見ると、15世紀のバレンシアが地中海貿易に関していかに大きな力を持っていたか想像できます。

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ラ・ロンハ・デ・ラ・セダの入り口。

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柱のサロンは神秘的な雰囲気。


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