サッカーもいいが、安全対策だけはしっかりしよう!!
2014-06-13

いよいよ、ワールドカップ・ブラジル大会が始まりました。
日本からも大勢のサッカーファンがブラジルに行くようですが、早速、試合のチケットやお金を入れていたバッグを盗られた人が出たというニュースが報じられていました。
ブラジルの都市がいかに危険か、ニュースなどでさんざんやっています。街を歩いていて物を盗られるのは当たり前の状態なのに、それに対する備えができていない、のんきな日本人は結構多いのではないかと思います。

ファヴェイラと呼ばれるスラムが山に広がるリオ。犯罪の温床として有名な場所だ。
私がサン・パウロに滞在していた時には、道路を歩いていた旅行者が路地に引きずり込まれて、パンツだけを残して身ぐるみはがれたケースもありました。日本人宿に裸で戻ってきたその人が「靴まで持って行っちゃうんだものひどいよ」と言っていたのを聞いて、みんな可笑しくて笑いをこらえていました。
もう30年も前のことですが、当時、私たちは強盗にあうことを想定して、外出時は必要最低限の金を持つとともに、Gパンの裏側に1000円くらいの現地通貨を縫い込んでいました。強盗にあって全て持っていかれても、その金を使って宿に帰って来れるように備えていたわけです。
しかし、彼のようにズボンも持っていかれては仕方ありません。このケースでは、わずかな金と汚れた服と靴だけ盗られたわけですから、大した実害がなく、笑い話で済んだのですが、大変なことになるケースもあります。

サン・パウロの東洋人街にある鳥居と大阪橋。この辺はダウンタウンに比べれば比較的治安がいいが、決して安心してはいけない。
旅行者がすべて失うというのは、やはり旅やその土地に慣れていない時が多いと思います。
これは30年前のことですが、一人の若い旅行者が日本人宿に来る途中の路上で、数人の男に囲まれて荷物を奪われました。その中には、全財産とパスポートが入っていましたから、彼は途方にくれていました。哀れに思った日本人宿の主人が、彼のためにアルバイト先を紹介してあげたのですが、それがきっかけで現地に永住することになりました。彼は、30年たった今でも現地で酒浸りの生活をしているということです。
また、先日、メキシコで一緒の日本人宿にいた若者は、私たちと別れてグアテマラに向かったのですが、そこで首絞め強盗にあって、バッグと共にお金とパスポートを盗られました。その経緯はこうです。
グアテマラに着いた彼はすぐ日本人宿に行ったのですが、満室だと言われて、別のホテルに行きました。すると、ホテルでは「現地通貨払いでなければ宿泊できない」と言ったそうです。彼はまだ現地通貨に換金していなかったため、公園のベンチに座って途方に暮れていたのです。それも夜中のことです。そこで夜明かししようと思ったのかもしれません。
強盗にとってはいいカモです。後ろから首を絞め、彼が持っていたバッグを持ち去ったというわけです。
それでも、お金とパスポートならまだいいです。20年前に、グアテマラで知り合った大学生は、バーに行ったときに喧嘩に巻き込まれて、首を絞められ意識不明の重体になりました。彼は、アメリカの大学に入学が決まっていて、それまでの時間を利用してグアテマラに遊びに来ていたのです。
旅行というのは楽しいけれど、海外は日本とは違うということを、しっかり認識していないと、大変なことになります。サッカーに浮かれる前に、身の安全を確保するために対策はしかりしておいた方がいいと思います。
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ブラジルのリオが世界遺産に登録
2012-07-05
ロシアのサンクト・ペテルブルクで開催された第36回世界遺産委員会により、新たに26の世界遺産が登録されました。
今回の世界遺産委員会では、パレスチナの世界遺産が初めて登録されたことが話題になりました。ラテンアメリカ関係では、メキシコの「バンコ・チンチョロ生物圏保護区」とブラジルの「リオデジャネイロ、山海に挟まれたカリオカの景観群」の2か所が候補になっていましたが、リオが登録され、メキシコのほうは不登録となりました。
リオの景色は確かに素晴らしいですね。世界3大美港の一つ(リオは入らないとの説もある)と言われますが、その景観の美しさは格別です。
私は、リオには2度行きました。最初は10日ほどいたのに、毎日コパカバーナ海岸で寝ていただけでした。2度目は仕事で行ったのですが、あるオフィスを訪ねた時に、その窓からリオの街と海岸全体が見渡せ、その美しさに驚きました。
ただ、美しく見える海は、実は汚染が進んでものすごく汚いのだと聞かされました。それを解消するために、様々な対策を実施していたようですが、今は改善しているのでしょうか?
汚染の原因は、その多くが高い場所に作られたスラムです。海岸通りをコパカバーナからイパネマ、レブロンを超えて西に進むと、山腹にたくさんの家が建てられている光景を目にすることができます。これが、ファベーラと呼ばれるスラムで、山は貧しい人たちの家で埋め尽くされているような状態になっています。
このファベーラは下水道整備などされていませんから、汚水が垂れ流し。それが川を伝って海に流れ込んでいるのです。ですから、このファベーラの問題をなんとかしないとリオの海は綺麗にならないと思います。
2014年のサッカーW杯、2016年のオリンピックと、リオはこれから世界中の注目を集めるだけに、関係者も環境整備や治安対策には取り組んでいると思います。ただ、ファベーラの問題は解決が難しいかも・・・・。
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アマゾンの巨大ダム反対にキャメロン監督が名乗り
2010-04-17
ブラジル政府が建設を計画しているアマゾンの巨大ダムに関する反対運動が盛り上がっていますが、アバターを制作したジェームス・キャメロン監督は現地を視察するなどして、反対運動の先頭に立っているということです。この巨大ダムは、ベロ・モンチ水力発電所といい、完成すれば世界第3位の大きさになるということです。場所はブラジル北部の パロ 州、アマゾン川の支流のひとつであるシングー川の流域で、約500平方キロ(山手線の内側面積の6倍の面積)の森林を水没させて、1万1000メガワット(日本の標準的な原子力発電所の約10基分)の発電所を建設する計画。これにより、ブラジルの電力需要の約11%がまかなえるそうです。
より大きな地図で ベロ・モンチ水力発電所 を表示
オレンジマークが「ベロ・モンチ水力発電所ダムサイト建設予定地」
ブラジルの現政権はなにがなんでもこのダムを完成させる意向のようで、ルラ大統領は「我々ほどアマゾンの森を心配している者はいない。海外の環境保護団体は口を出すな。ブラジルへ来るな」と怒っているそうです。
しかし、このダム建設はこの地域に住む多くの先住民の生活の場を奪うとともに、、アマゾン川流域に深刻な自然破壊をもたらすのは間違いないのです。そうでなくとも、アマゾンの環境破壊は年々進行しており、世界的な気候などへの影響も心配されています。
ブラジル政府は、自分たちの国土をどうしようが自分たちの勝手と言うかもしれませんが、これだけ広大な自然を抱えているのですから、そこに手を加えるとなれば地球環境への影響は大きいわけです。また、そこに住む人々の人権という観点から見ても、「他国の人間は黙ってろ」という主張は横暴としか言いようがないと思います。
映画アバターは、まさにこうした人間の横暴で身勝手な考え方を批判している映画で、キャメロン監督が反対運動を盛り上げるのは理にかなっています。
ちなみに、発電所の工事の入札がこの4月20日に予定されていたそうですが、その直前になって、連邦裁判所パラ支部がベロモンチ水力発電所建設にかかる環境アセスメント承認の取り消しを環境省およびその下部組織に命じたそうです。これにより、入札実施は不可能ということになりましたが、国側は差し止めの取り消しを求める反訴を行ったそうで、この先どうなるか見通しが立ちません。
今後も、この問題には注意していきたいと思います。
この情報は、「百一姓blog」を参考にさせていただきました。
http://hyakuishou.exblog.jp/
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リオでオリンピック開催決定。でも治安は最悪の状況
2009-10-03
2016年のオリンピク開催国都市がブラジルのリオデジャネイロに決まりました。東京が落選したのは残念ですが、南米初のオリンピックが決まったのは良かったと思います。これまでラテンアメリカで行われたオリンピックは、1968年のメキシコシティだけです。経済的に目覚しい発展を遂げている新興国であるBRICsの中でも、モスクワ、北京に続いてリオがオリンピック開催都市となったわけです。
オリンピックの開催都市選びは政治的な要素が強すぎて、違和感を感じることが多いですが、地域的な公平性や新しい国づくりを支援するという意味からは、やはりリオが妥当だと思います。
ただ、リオの問題は治安にあります。私はリオに2度行きましたが、治安の悪さはどうしようもないほどです。
2003年日本公開の「シティ・オブ・ゴッド」と2008年8月日本公開の「シティ・オブ・メン」は、いずれもリオのスラムに住む若者たちを主人公に、ギャングたちの凄まじい抗争を描いた衝撃の問題作でした。
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