メキシコの医療体制はどうなっているの?
2009-04-29
メキシコの豚インフルエンザが大変なことになってきています。28日までにメキシコでは152人が死亡したということです。また、メキシコに旅行した人から感染者が海外に飛び火していますが、今のところメキシコ以外では死亡者が出ていないのが幸いといえます。
なぜ、メキシコばかりで死者が出ているのかといえば、メキシコの医療体制に問題があるとしか考えられません。
ラテンアメリカのほとんどの国が同じですが、貧富の差が激しく、貧しい人はまともに医者にもかかれないのが現状です。インフルエンザに感染しても風邪と思って我慢し、医者に行く人はまれです。そうしているうちに重症化して死亡することになるのです。インフルエンザ対策がしっかりしている先進国では考えられないようなことが起きるのです。
以前、メキシコにいたとき笑えない笑い話を聞きました。交通事故にあって、誰かが救急車を呼んだら、絶対にそれに乗ってはいけないというのです。
もし、救急車に乗ると、当然病院に連れて行かれますが、一般の病院は治療設備が悪い上に、医者は救急患者であっても関係なく、患者を順番に見ていくというのです。ですから、病院に連れて行かれても何時間も待たされてしまい、その間に症状が悪化してしまいます。
しかも、別の病院に行こうとしても、一度病院に入ったら自力で逃げ出さない限り、移動は認めてくれないというのです。そんなことで、待っている間に死んでしまう患者が多いとか。
ですから、事故にあって救急車が来た場合の対処法は、力を振り絞ってその場から逃げ、しっかり患者を診てくれる金持ち相手の医者に行けというのです。旅行者なら保険に入っていますから治療費が高くても問題ありません。しかし、貧しい地元の人には無理ですね。
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