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旱魃で南米チチカカ湖が深刻な状態に

 2009-11-14
 南米チチカカ湖の水位が大きく下がり、湖の環境システムが深刻な危険に陥っているというニュースがペルーの新聞に出ていました。


 チチカカ湖畔にあるボリビアの観光拠点コパカバーナのPRビデオ

 チチカカ湖を管理するLa Autoridad del lago titicaca(ALT)の話では、最近の7カ月間に湖の水位は81cm下がり、海抜3808.25mとなったといいます。これは、過去最低だった1949年の数字を下回るそうです。これ以上水位が下がれば、湖の生態系に大きな影響を与えることが予想されます。

 このような状況が起きている最大の理由は雨不足にあります。チチカカ湖にはボリビアから川が流れ込んでいるために水位を保っているのですが、現在、ボリビア各地は深刻な雨不足に見舞われているのです。

 ボリビア政府は、チチカカ湖の上流に当たるラパス県などに旱魃の非常事態を発令しています。この地域では水不足が深刻になっており、農業などに被害が生じていますが、それだけでなく市民生活や産業まで影響が生じ始めているということなのです。

 こうなった背景として挙げられているのが、ペルー沖の海水温が上昇する「エル・ニーニョ現象」です。まだ、エル・ニーニョとボリビアの気象との因果関係は明らかにされていませんが、影響は確実にあるようです。また、この影響はボリビアだけでなく、エクアドル、アルゼンチン、パラグアイなどにもおよび、各地で旱魃が発生しているというのです。

 私が以前ラパスに滞在していた時は、やはり雨季の終わりころで、ものすごい豪雨が降りました。ラパス市内は石畳の道が多いのですが、雨の勢いがすごいために道路にキッチリとはめ込んだ石が流れ出してしまい、穴が開いた状態があちこちで見られたものです。

 雨は都会の人にはあまりありがたくないものです。しかし、地方の農家や自然環境にとってはなくてはならないものですから、旱魃となると大変です。

 また、あの巨大なチチカカ湖が縮小したり、消滅したりすることになったら自然環境に大変な影響があると思います。そんな心配はないと思う人もいるかもしれませんが、南米では巨大な湖が消滅した前例がありますから、ないとは言えないのです。

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