ナスカの地上絵の真実と飛行機事故
2010-03-05
3月号のナショナルジオグラフィック誌日本版に、ペルーのナスカの地上絵について「ナスカ文明崩壊の謎」と題した記事が掲載されています。この記事によると、ナスカの地上絵は、もともとナスカの人たちが描き始めたわけではなく、それより以前にパラカス文明の人たちによって描かれたものを、ナスカ人が継承したということです。
これは、以前から分かっていたことですが、記事では地上絵の調査によって判明した様々な事実を紹介しています。例えば、地上絵は上空からでなければ見えないため、宇宙人が描いたと言う突飛な説まで出てきましたが、これはまったくの誤解ということです。
もともと、パラカス文明の地上絵は丘の中腹に描かれていて上空からでなくても見ることが可能でした。それが、ナスカ時代になると、丘の中腹ではなく、地上に描かれるようになり、高原に上って見下ろすようになったというのです。
これは、現地のツアーに行けば分かります。私も、山に登って地上絵を眺めた経験があります。また、このころになると、地上絵は一筆書きで描かれるようになっていきます。これは、ナスカ時代になって、地上絵が単なる図ではなく、儀式の行進用の道になったと考えられるということです。
これも、すでに多くの人が唱えている説です。ナスカの地上絵は、水に関係するクモやハチドリ、貝、クジラなどが描かれているため、雨乞いの儀式がここで行われたのだというのが通説になっています。つまり、「これらの地上絵は眺めるためではなく、その中で行進し、宗教儀式を執り行う場」というわけです。
なかなか面白そうですが、まだ私は雑誌を買ってはいません。近いうちに全文を読んでみようと思います。
ところで、最近、ナスカの地上絵を見るセスナの事故が多くなっているということです。先週も小型機が墜落して7人が死亡する事故が起きたばかりです。これには、飛行機の老朽化や飛行場の施設整備が不十分という問題があるようです。
このため、ペルー政府は、ナスカの遊覧飛行では30年以上の古い機体の使用を禁止する措置を取ることにしました。ただし、2011年からは、これを20年にまで短縮するとしています。現在のナスカの飛行機は40機ほどあるそうですが、20年にしてしまうと7機ほどしか残らなくなるため、当面30年にして20機程度の稼動を確保するということです。
これから、ナスカの遊覧飛行は料金が上がりそうですね。でも、安全には代えられません。
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