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アマゾンの巨大ダム反対にキャメロン監督が名乗り

 2010-04-17
 ブラジル政府が建設を計画しているアマゾンの巨大ダムに関する反対運動が盛り上がっていますが、アバターを制作したジェームス・キャメロン監督は現地を視察するなどして、反対運動の先頭に立っているということです。

 この巨大ダムは、ベロ・モンチ水力発電所といい、完成すれば世界第3位の大きさになるということです。場所はブラジル北部の パロ 州、アマゾン川の支流のひとつであるシングー川の流域で、約500平方キロ(山手線の内側面積の6倍の面積)の森林を水没させて、1万1000メガワット(日本の標準的な原子力発電所の約10基分)の発電所を建設する計画。これにより、ブラジルの電力需要の約11%がまかなえるそうです。


より大きな地図で ベロ・モンチ水力発電所 を表示
オレンジマークが「ベロ・モンチ水力発電所ダムサイト建設予定地」


 ブラジルの現政権はなにがなんでもこのダムを完成させる意向のようで、ルラ大統領は「我々ほどアマゾンの森を心配している者はいない。海外の環境保護団体は口を出すな。ブラジルへ来るな」と怒っているそうです。

 しかし、このダム建設はこの地域に住む多くの先住民の生活の場を奪うとともに、、アマゾン川流域に深刻な自然破壊をもたらすのは間違いないのです。そうでなくとも、アマゾンの環境破壊は年々進行しており、世界的な気候などへの影響も心配されています。
 
 ブラジル政府は、自分たちの国土をどうしようが自分たちの勝手と言うかもしれませんが、これだけ広大な自然を抱えているのですから、そこに手を加えるとなれば地球環境への影響は大きいわけです。また、そこに住む人々の人権という観点から見ても、「他国の人間は黙ってろ」という主張は横暴としか言いようがないと思います。

 映画アバターは、まさにこうした人間の横暴で身勝手な考え方を批判している映画で、キャメロン監督が反対運動を盛り上げるのは理にかなっています。

 ちなみに、発電所の工事の入札がこの4月20日に予定されていたそうですが、その直前になって、連邦裁判所パラ支部がベロモンチ水力発電所建設にかかる環境アセスメント承認の取り消しを環境省およびその下部組織に命じたそうです。これにより、入札実施は不可能ということになりましたが、国側は差し止めの取り消しを求める反訴を行ったそうで、この先どうなるか見通しが立ちません。

 今後も、この問題には注意していきたいと思います。

 この情報は、「百一姓blog」を参考にさせていただきました。
 http://hyakuishou.exblog.jp/

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