マヤ文明の都市「オルトゥン」の全容を解明へ
2011-04-27
米国ナショナルグラフィックのニュースによると、古代マヤ文明の都市「オルトゥン(Holtun:石の頭を意味する)」についての発表が、カリフォルニア州サクラメントで開催されたアメリカ考古学協会の総会で行われたそうです。
このオルトゥンという遺跡は、マヤ文明最大規模を誇るティカル遺跡の南東約35キロの地点に位置しており、栄えたのは紀元前600年頃~紀元900年頃までということです。都市の大きさは縦1キロ、横0.5キロ程度で、定住人口は約2000人。昨年行われた調査により、ここには7階建てのピラミッドや天文台、球技場、複数の住居など、100以上の建築物があったことが明らかになったそうです。
また、この都市が繁栄していた当時は、重要な公共建造物は赤、白、黄といった色で鮮やかに彩色されており、一部の建物は、幾何学模様や神話の光景、人々の日常生活などを描いた壁画で飾られていたということです。
現在のオルトゥン遺跡は、熱帯雨林の中で厚い土砂や植物に埋もれており、少し見ただけでは何も見えない状態ということです。オルトゥン遺跡のランドマーク的な建造物であるピラミッドも、「森に包まれた山のようにしか見えない」と調査を行った考古学者のコバセビッチ博士は語っています。
調査を行っているテキサス州ダラスの南メソジスト大学チームによると、この夏から寺院や天文台、住居跡の発掘を進めていく計画ということです。
まあ、こうしたまだ発掘されていないマヤ文明の遺跡は、グアテマラやホンジュラス辺りにはたくさんあるのです。日本も青年海外協力隊がホンジュラスのエル・プエンテ遺跡、JTがグアテマラのカミナルフユ遺跡に隣接した場所を発掘調査した上で、遺跡公園として整備しています。
マヤ文明は他の古代文明と比べて、まだ調査が十分ではなく、謎が多い文明です。こういうニュースを見ると、この地域への発掘調査や国際協力に、日本ももう少し力を入れてもいいのではないかと思いますね。
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