ブエノスアイレスはその名の通り空気がきれい!?
2011-12-19
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、その名の通り、ラテンアメリカの主要都市の中で最も空気がきれいだという結果が出たというです。これは、WHO(世界保健機構)が行った調査結果ということで、とりあえず信頼できそうです。

逆に、空気が悪い方の都市には、コロンビアのボゴタ、チリのサンティアゴ、メキシコシティ、ブラジルのサンパウロなどが上げられています。ただし、ブエノスアイレスの空気がきれいな理由は、環境対策が進んでいるというわけではなく、地理的な条件や天候が汚染された空気を滞留しにくくさせているだけということです。
私は、これらの都市に滞在したことがあります。
特に、メキシコシティは昔から大気汚染が問題になっていて、私が最初に滞在していた30年前は部屋の窓を開けただけで排気ガスの臭いがして咳き込むほどでした。この街は地理的に汚れた空気が溜まってしまいやすいということで、巨大な扇風機を街の上空に設置して汚染された空気を吹き飛ばすというとんでもない計画が考えられたほどです。
チリのサンティアゴは、私が滞在した25年前は、それほど汚染が進んでいませんでした。街からは、遠くに屏風のように連なるアンデスの峰々がはっきりと見えたほどです。ところが、それから急速に汚染が進み、15年ほど前には少し離れた場所でも霞んで見えないほど空気が悪くなっていました。サンティアゴは公園や緑が多いきれいな都市なのですが、こんなに空気が悪くてはそれも台無しだと思ったほどです。

大気汚染の影響で霞んで見えるサンティアゴの街
ボゴタには30年前に行ったきりですが、当時はそんなに空気が悪いとは感じなかったです。ただ、地理的に、メキシコシティに似ていますので、汚れた空気が溜まりやすいのでしょうね。
ラテンアメリカの多くの国はかつて深刻な経済危機に悩んでいましたので、大気汚染の元になる自動車の普及が遅れ、産業用の輸送車両も多くなかったのです。それが、経済の回復とともに自動車が急速に増え、排気ガス対策が間に合わなかったことから大気汚染を招いたのしょう。
以前、美しかった街を再度訪れ、空気が汚くなっていると、街全体が汚れてしまったように感じて本当にがっかりします。日本は排気ガス対策では非常に進んだ技術を持っていますので、ラテンアメリカ諸都市の大気汚染改善に貢献してほしいと思います。もちろん、それには各国の政権の環境改善に対する意識が問題ですが・・・・。
よろしければワンクリックお願いします。

にほんブログ村
スポンサーサイト
タグ :