世界遺産「パレンケ遺跡」を見に行く!
2014-01-26
今回は、世界遺産になっているパレンケ遺跡に行きます。パレンケの街から遺跡までは、車で15分くらいです。ツアーでもタクシーでも簡単にアクセスできますが、最も安いのは、街の中から出ているコレクティボという乗り合いワゴンを利用することです。料金は遺跡入り口までで20ペソ(160円くらい)でした。
遺跡の入り口は数多くの観光客、ガイド、物売りなどで大賑わいです。私が、30年前に来た時は、観光客は少なく、山の中の素朴な遺跡という感じでした。しかし、その後、テレビや雑誌などを通してこの遺跡が紹介され、パカル王の墓の蓋に描かれた不思議な絵が話題になったりしたことで、この遺跡を見たいという人が増えたのです。
中には、旅行ルートにある数多くの遺跡を見ずに、ここだけを目指してくる人もいます。マスコミや宣伝の力は凄いですね。
パレンケ遺跡のメイングループ。左が宮殿で、右に碑銘の神殿がある。
現在の遺跡は、30年前とはけっこう変わっています。入り口の近くにあるメインのグループの姿は、ほぼそのままですが、大きいのは、碑銘の神殿に登れなくなったことです。つまり、その中にあるパカル王の墓も見れません。
メキシコの有名遺跡では、観光客が増加したためピラミッド神殿に登れなくなっていることが多いのです。遺跡保護は大事ですが、これでは大きな魅力が失われたのと同じです。人数制限でもいいので、もう少し柔軟な対応ができないかと思います。
パレンケの中心的建造物である「碑銘の神殿」は美しいピラミッドだと思います。ただ、マヤには形や大きさが異なる様々なピラミッドがあり、その中では平凡な形と大きさと言うしかありません。
天体観測用と考えられている塔を持つ宮殿も、面白い形ではあるのですが、ユカタンにあるマヤ諸都市の壮麗な宮殿群と比べるとコンパクトで壁面装飾なども素朴です。
30年前はまだ開発が進んでおらず、小山の上に苔むした神殿が乗った感じだった十字の神殿グループ。現在は、最も大きな十字の神殿と小さな太陽の神殿は、ピラミッドの姿が復元され、中規模の葉の十字の神殿のみがまだ復元が進んでいません。
十字の神殿グループ。右が十字の神殿、左が太陽の神殿、奥に宮殿が見える。
このグループでは、マヤのピラミッドの美しさを堪能できると思います。小規模な広場を中心に、大小三つのピラミッドが向かい合っている姿は美しいです。また、十字の神殿の上に登ると、碑銘の神殿と宮殿を遠望できるのですが、ここから見る景色も素晴らしいです。
ほぼ復元されている十字の神殿。
30年前は、碑銘の神殿を中心としたメイングループと十字の神殿グループくらいしか見ることが出来ませんでしたが、現在では、十字のグループの南側にある密林に囲まれた神殿群と、メイングループの北に位置する北の神殿グループが開発され、かなり整備されました。
特に、北のグループは以前はほとんど見れなかった場所です。ここには、綺麗に復元された球技場や中規模のピラミッド神殿が残っていて、見逃せません。
人気の観光地の宿命で遺跡全体に人が多いのはどうしようもありません。しかし、メイングループから離れた北のグループは比較的人が少なく、静かな環境が保たれているのが救いです。
時間があれば、ここから北に向かう道を辿り、博物館前に出ることが可能です。林の中を歩く、この道がなかなか雰囲気が良いのです。途中には遺跡も点在しているのですが、一番の見所は、石灰岩でできたテーブル状の小さなプールがいくつも連なって滝となっている場所です。この前に吊り橋があり、それを渡りながら滝が見れるようになっているのです。
森の中にある美しい滝
最後に、パレンケから発見された様々な石碑や土器などを展示した博物館は必見です。遺跡に置いてあるのはイミテーションですので、博物館で本物を見たいですね。また、ここにはパカル王の墓を再現した模型もありますので、遺跡で本物を見れないだけに、ここは見ておきたいものです。
ちょっと恐い感じの土器(香炉?)もある。
次は、サンクリストバル・デ・ラス・カサスに向かいます。
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