天空の城、モンテ・アルバンを訪ねる!
2014-02-26
オアハカには世界遺産登録されたいくつかの遺跡があるのですが、メインの遺跡と言えば、天空の城とも称される「モンテ・アルバン」です。

モンテ・アルバンの北の大基壇から全体を見たところ。
オアハカ市街から車で30分程度で行けることと、山の上にある遺跡は規模が大きく、周囲の景色も美しいことから、観光客に人気のスポットです。
ある日、私が市場近くを歩いていると、若い女性が「モンテ・アルバンに行かない?」と声をかけて来ました。聞くと、観光用のバスが近くから出ると言います。1時間に1本あって便利だし、ツアーを使うより安いので、これを利用して遺跡に行くことにしました。
乗り込んだのは市内を走る路線バスと変わらない、背が高いタイプの古いマイクロバスでした。オンボロバスは曲がりくねった山道をドンドン上ってゆき、遺跡入口近くの駐車場に止まりました。周囲の気温は30度をかなり上回っている感じで、大地は乾燥して埃っぽく、太陽の光が眩しく感じます。
モンテ・アルバン遺跡は、標高1500mほどのオアハカ盆地にある高さ400mほどの丘の上に築かれています。中心部は、グランプラサと呼ばれる大きな広場を中心とし、その周囲に神殿などの建築物がいくつも並んでいます。ピラミッド型神殿の基台部分が並ぶ様はテオティワカンを彷彿とさせます。実際、モンテ・アルバンでは、テオティワカンとの交流によりテオティワカン様式の神殿を建設しているのです。テオティワカンとの違いは、都市全体が小さくまとまっていて、ピラミッドの基台の上に立つと全体をほぼ一望できるところでしょう。

南の基壇上から見た遺跡。
また、遺跡の背後には広大なオアハカ盆地の光景を一望できるため、雄大さを併せ持つ見栄えのいい遺跡と言えます。その点では、マチュ・ピチュと比較しても見劣りしないと思います。暑い場所ですので、マチュピチュのように雲がわく幻想的な光景は見れませんが・・・・。
遺跡そのものも、ピラミッド型神殿や天文台、球戯場などのバラエティに富んだ建造物がある他、ダンサンテ(踊る人)と呼ばれる、人間の姿を描いた石板のレリーフなどもあってなかなか面白いです。

天文台と呼ばれる建物。

ピラミッド型の神殿が並ぶ。

「踊る人」と呼ばれる、レリーフが施された石板が並んでいる。
それにしても、山の上で太陽の光を遮るものがほとんどない場所です。1時間もすると、疲れて頭がボーっとしてきます。帽子がないと日射病の危険もあります。南の基壇から北の大基壇を巡り、いくつもの神殿が組み合わされた複合建築物を見ていると、暑さと疲れで動くのが面倒臭くなってきます。
水を買い忘れたことを後悔しながら、わずかな木陰を見つけては休憩しながら中心部を見終えました。この時、発掘された王の墓を見てみたいなと思ったのですが、ここから少し離れた場所にあるのです。それでも、せっかく来たのだからと、炎天下を15分ほど歩いて103、104号墳墓に行ってみました。この辺まで来る観光客は誰もおらず、乾燥した大地に灌木の林が続いています。

住居跡と換気用と思われる器具が取り付けられた墳墓。

墓からはこんな装飾品が出てきた(オアハカの博物館で撮影)。
辿り着いた墳墓は発掘後埋め戻されたのでしょう、こじんまりした建物の跡と地下への空気穴が設けられているだけで、何にもありません。それでも、すごく静かな乾燥林に囲まれた場所で、木陰で休んでいると、涼やかな風が火照った肌に心地よく感じました。人がいない自然というのは落ち着きます。
モンテアルバンはマヤの主要な遺跡のように、見所が豊富ではありませんが、周囲の風景を含めて全体的な景色が素晴らしく、そこに立つと古代の人々の生活が想像できるいい遺跡だと思います。
私は、このモンテ・アルバンは3回目の訪問になりますが、最初の訪問と変わらず、楽しむことができました。
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