アンデス豪華バスツアーの旅 プーノ~クスコ

 2017-05-27
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アンデス高地を走る超豪華列車

 プーノからクスコの間は、これまでアンデアン・エクスプローラーという豪華列車が運行されていましたが、20175月から新たにアレキパ~プーノ~クスコをつなぐ新しいアンデアン・エクスプローラーの運行が始まりました。

 移動だけだったこれまでの列車と異なり、途中、ラクチ遺跡やチチカカ湖などの見学も含めたのが特徴です。車両にはベッド付き個室やサロン、スパなどがあり、例えばクスコ~プーノ間は12日、クスコ~アレキパ間は23日というかなりゆったりした行程を組んでいるようです。料金は分かりませんが、これまでの列車はクスコ~プーノ間で250ドル以上だったのが、かなり高くなっているのではないかと思います。鉄道ファンなら一度は乗ってみたい列車でしょうね。


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  アンデアン・エクスプローラーのプロモーションサイト

 

リーズナブルな豪華バスツアー

 私はこの区間の移動を、列車より安く、途中の観光も充実した豪華ツアーバスを選びました。このサービスを行っている会社は2社ほどありますが、私が利用したのはインカエクスプレスでした。料金は季節によって異なるようですが、今回はクスコまで65USドル。昼食、経由地での観光もついてアンデアン・エクスプローラーの3分の1ですから、お得な感じです。

 朝7時にプーノのバスターミナルを出発するので、15分ほど前に到着。バス会社のブースに行くと、制服の係員が3人ほどいて非常に丁寧な対応です。ボリビアのバス会社とは大違い。バスに案内されると、外観も内部も日本のツアーバスよりずっと綺麗で「豪華バス」と呼んで間違いない感じ。

 シーズンオフのせいか乗客は7人しかいません。40人は乗れそうな大型バスを少人数で贅沢に使えるのは嬉しいです。

 乗客が集まったので、7時ちょっと前に出発。間もなく若い女性乗務員がドリンクサービスをしてくれました。

 

プカラ村で博物館を見学

 最初の停車地はプカラという村です。この村の外れにプカラ文化の遺跡があり、出土品が村の博物館に展示されているのです。プカラ文化はシルスタニ遺跡でも出てきましたが、紀元前200年から紀元500年ころまでチチカカ湖周辺を支配していた文化です。

 遺跡には7段のテラス状建造物があり、その頂上には半地下式の広場が作られているそうです。ティワナク遺跡のアカパナのピラミッドとよく似ていますね。バスツアーでは、ガイドが博物館を案内してくれますが、遺跡を見る時間まではなく、30分ほどでバスに戻らなくてはなりません。残り時間を利用して遠くから遺跡の写真を撮りましたが、ちょっと残念でした。


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 プカラ村の様子


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 岩山の前に積まれた遺跡の石垣が見える

 

4335mの絶景を楽しむラ・ラヤ

 バスは標高4000mの大平原、アルティプラーノを貫くハイウエイを快適に走り続けます。35年前にもこのルートを夜行バスで移動しましたが、当時は舗装路がなく、ひどく揺れました。現在は、バスも道路もいいため、非常に快適でした。

 昼ちょっと前に、ラ・ラヤという標高4335mの峠に着きました。道路わきの駐車場では地元の人たちがアルパカセーターやリャマの敷物などの土産物を売っています。下の方を見ると草原の中に鉄道の小さな駅があり、アンデアン・エクスプローラーもここで停車するようです。周囲には雪をかぶったアンデスの高峰が連なっており、素晴らしい景色です。


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 ラ・ラヤから雪をかぶったアンデスを眺める


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 大平原を鉄道が走っている


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 バスの車窓から見たリャマかアルパカの群れ

 

 昼食はシクアニという町にあるツアーバス専用のレストランで摂ります。サラダ、メイン(ペルー料理)、スープ、デザートを並べたビュッフェ方式で、ホールのステージではアンデスの音楽フォルクローレを演奏していました。


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 ビュッフェ形式のレストラン

 

インカの巨大神殿が残るラクチ遺跡

 次に寄るのはラクチ遺跡です。

 ラクチ(Raqchi)はインカ時代の都市で、ビラコチャを祀った大規模な神殿や食料貯蔵庫、支配層の居住区などから構成されています。

 最も特徴的なのは、ビラコチャ神殿です。現在は、石の基盤の上にアドベ(日干し煉瓦)の壁だけが残っていますが、これは神殿の中にあった壁だそうです。実際は、左右に広がる二階建ての建物で、幅92m、奥行き25.5m、高さ1820mという四角形をしていました。この壁を見るだけでいかに大きな建物だったか想像できます。

 もう一つの特徴は、ここにはコルカと呼ばれる食料貯蔵庫が156個も残されていることです。コルカは石を積み上げて直径8m、高さ4mの円筒形にしたもので、上部には藁屋根が掛けられていました。

 コルカは食料を盗難などから守るとともに、戦争の際の非常食を貯蔵する意味もあります。このため、ラクチがインカの軍事戦略上、非常に重要な位置を占めていた都市であったことが分かります。

 ガイドの説明では、ラクチはインカの主流であるケチュア族の支配地と隣のアイマラ族の支配地の境目に位置していたそうです。インカがアルティプラーノ南東部に勢力を拡大する過程でこの地方ではかなり激しい争いがあったのでしょう。都市全体を大規模な石の壁で囲っていることからも、それが推測できます。

 ラクチ遺跡は見どころが多いですし、周辺の景色も綺麗です。また、遺跡の前には土産物屋がたくさん店を出していますので、23時間かけてゆっくり見たいところです。しかし、バスツアーですから40分ほどで終了。


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 ラクチ遺跡のビラコチャ神殿


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 支配層の住居跡。かなり規模が大きく立派だ

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 食糧を貯蔵したコルカがたくさん並んでいる


インカの吊橋を楽しむ

 次はインカ時代から使われているという吊り橋がある場所です。ここには、インカ時代の吊橋、スペイン時代の石橋、現代の鉄橋の3つの橋が作られています。インカ時代の吊橋は木のツルや藁束を編んだロープなどで作られていたようです。この橋も同じように作られているように見えますが、安全性を高めるためワイヤーロープやプラスチック繊維が使われています。それでも、日本の山にある吊り橋のような揺れ防止がないので、非常に不安定で、渡るのが結構恐いです。


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 スペイン時代の石橋の前にインカ時代の吊橋がある


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 吊り橋は不安定に揺れるので恐い

 

アメリカのシスティーナ礼拝堂

 最後の訪問地は、アンダーワイリーリャスという小さな村です。ここにはサン・パブロ・アポストロ教会という、ちょっと変わったキリスト教会があります。別名「アメリカのシスティーナ礼拝堂」と言われているそうですが、それは、教会内部の壁や天井に所狭しと古い宗教画が描かれているからです。洗練されたシスティーナ礼拝堂の絵画とは異なり、素朴な民衆画の手法で描かれたラテンアメリカらしい幻想絵画は独特の味があって面白いです。ちなみに教会内部の写真撮影は禁止でした。

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 サン・パブロ・アポストロ教会の外観


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 正面の壁にも絵が描かれている


andahuay03.jpg  アンダーワイリーリャスの村では日曜市が開かれる

 

 これで観光は終了。一路、クスコに向かいます。バスは、ピキリャクタ遺跡などがあるクスコの南の谷を走り抜け、午後5時、クスコ市内にあるバス会社の駐車場に到着しました。


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 クスコに到着


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