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マドリードの美術館巡り! スペイン旅行記㉓

 2019-07-03
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マドリードの中心街

プラド美術館へ行く!


 マドリードの見どころは様々ですが、見逃せないのは美術館でしょう。その代表は、世界3大美術館の一つに数えられるプラド美術館です。ちなみに、3大美術館に何を入れるか決まりはなく、入場者数や収蔵作品数の多さからアメリカのメトロポリタン美術館を入れるケースも多いようです。
 私は4つの美術館に行きましたが、メトロポリタン美術館の収蔵作品は他の3つの美術館とは異なるイメージが強く、これを3大美術館に入れるのは違和感があります。

 プラド美術館は地下鉄1号線のアルテ駅から歩いて10分程度です。この駅は以前はアトーチャという名でしたが、今はアルテ(芸術という意味)に変わっています。

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地下鉄アルテ(ARTE)駅の構内


 到着したのは朝10時過ぎでした。開館は10時からですが、すでにチケット売り場には長蛇の列ができていました。朝一で入館したい人が多いのでこの時間は混むのです。ネットで事前にチケットを購入していれば並ぶことなく入場できます。

 待つこと30分ほどでチケットを手に入れ入場。美術館本館の建物は建築家ビリャヌエバが設計したため、ビリャヌエバ館と呼ばれます。元々博物館として作られたそうですが1819年に歴代スペイン王家のコレクションを展示する王立美術館として開館しました。ネオクラシックの非常に立派な建物ですが、今は外観が修復工事中でほとんど見れなかったのは残念でした。

 地上3階、地下1階の4フロアある館内は非常に広く、展示作品も多いので一日ですべて見ようとすると疲れてしまい、何が何だかわからなくなります。そこで、館内ガイドを頼りにフランドル画家のヒエロニムス・ボスやピーテル・ブリューゲル、日本でも知られているスペインの有名画家、ベラスケス、ゴヤなどの作品を中心に見ていくことにしました。

 最初に見つけたのはボスの数点の作品ですが、その独特のイメージには驚かされます。画集などでは見ていましたが、本物はやはりすごいです。また、ブリューゲルも画集で見るイメージとは異なる迫力ある作品が素晴らしいです。
 ベラスケスの作品は、ピカソが題材とした「ラス・メニーナス」が特に印象に残ります。ゴヤは「マドリード」など、刺激的な印象の作品が多いのですが、やはり「裸のマハ」、「着衣のマハ」はいいですね。土産にこの二点の絵のマグネットまで買ってしまいました。

 かなり速足で館内を巡ったため疲れました。昼過ぎに美術館を出ると、この日は街の中心部のデパート、コルテ・イングレスの地下食品売り場で夕食の買い物などをして終了しました。

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プラド美術館の入り口。チケット売り場は別の場所。

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美術館で買った「裸のマハ」、「着衣のマハ」

ゲルニカがあるソフィア王妃芸術センター


 翌日、朝からソフィア王妃芸術センターへ出かけました。

 ここは近・現代美術を中心に展示している美術館ですが、ピカソの最も有名な作品「ゲルニカ」が展示されていることで有名です。

 朝、10時過ぎに到着しましたが、チケット売り場は空いていました。ここは日曜日の午後1時半から無料になるのですが、その時は長蛇の列ができます。
 入場料は10ユーロですが、18歳以下と65歳以上は無料。また、ネットでチケットを購入すると8ユーロになります。いろいろな割引制度があるのがスペインのいいところです。

 ソフィア王妃芸術センターは元々病院だった建物を改装したのだそうです。プラドのような歴史的な建造物ではなく、近代的な、味気ない建物です。展示物もダリやミロ、ピカソなどの有名芸術家の作品もありますが、近代芸術特有の多様な手法を駆使した難解な作品が多いのが特徴です。一部、リベラ、オロスコなどメキシコの三大巨匠の小品が特設展示された部屋があり、ここは興味深かったです。
 ゲルニカだけは大勢の人が周りを取り囲んでいます。以前見たときは、防弾ガラスがあったように記憶していますが、今はありませんからスッキリ見ることができます。ただ、話題作ではあっても、そんなにいい絵とは思えないのですが…。

 ここでは、美術作品の鑑賞を学校の授業として行っているようで、大勢の子供たちが作品の前に座り込んで先生から解説を聞いている姿をよく見ることができます。それを見ていると、こういう機会が持てるマドリードの子供たちがうらやましくなります。

 なお、ここでは、ゲルニカを除いて写真撮影が許されています。芸術作品を撮影しても意味はないのですが、面白い作品があるとつい写したくなります。

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ソフィア王妃芸術センターの正面

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中庭にも作品が置かれ、憩いの場となっている。

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ダリの作品の前で解説を聞く子供たち。理解できるか…?

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土産物売り場のようだが、これも芸術作品。


マドリードの中心地、プエルタ・デル・ソル


 午後からは、王宮に出かけました。
 最寄り駅は地下鉄2号線のオペラ駅ですが、ソフィアからだと乗り換えが必要になるので、地下鉄1号線のソル駅で降りて歩くことにしました。一駅分あるのですが、ソル駅のあるプエルタ・デル・ソルはマドリードの中心地であり、最も賑やかなところです。ここから王宮に向かうアレナル通りは、土産物屋やレストラン、カフェなどが軒を連ねており、ウインドウショッピングで歩いているだけで楽しいです。

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プエルタ・デル・ソルには騎馬警官もいた

ベルサイユ宮殿みたいな部屋がたくさんある王宮


 王立劇場の建物を過ぎると緑の広場の先に王宮が見えます。建物沿いに、王宮と向かい合わせに建つカテドラルの方に歩くと、入場チケットを購入する人たちの列がありました。ここもネットでチケットを購入すれば列に並ばずに入場できます。
 15分ほどでチケット売り場に到達。ユーロ圏在住者の65歳以上は料金の優遇措置があると書いてあります。日本人の私は対象外ですが、窓口の係員と交渉してみると割引が適用されました。こんな風に融通が利くところもいいですね。

 最初に、王宮前のアルマス広場を横切って、庭に面した回廊に向かいます。ここからは、カンポ・デル・モーロと呼ばれる広い庭園と、その先に流れるマンサナーレス川やマドリード郊外に至る広大な景色を見ることができます。

 王宮はフランスのベルサイユ宮殿で育ったフェリペ5世の命で建設されたフランス・イタリア風の宮殿で1764年に完成しました。確かに、過剰装飾で絢爛豪華な部屋を見ていくと、ベルサイユを思わせる部分があります。異なった装飾の部屋を次々と見ていくと、よくもこんな宮殿を作ったものだと思います。華麗なヨーロッパの装飾が好きな人ならたまらないのかもしれませんが、個人的にはシンプル好きなので、長い間、同じような装飾の部屋を見ていると飽きて疲れます。

 それでも、ゴヤが描いた王の肖像画など芸術作品が数多くあるので、美術鑑賞と考えると行く価値はあると思います。

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オリエンテ広場の先に王宮が見える

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王宮とアルマス広場

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回廊から見る景色が綺麗だ。

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王宮の中庭

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王宮の入り口部分にある大階段

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巨大なシャンデリアもある

名物料理のバルへ行く!


 スペイン最後の夜になりました。ここ数日バルに行っていなかったので、マヨール広場近くのバルで一杯やることにしました。

 サン・ミゲル市場の近くに得意料理を店名にしたバルが集まっているところがあります。最も有名なのは「メゾン・デル・チャンピニオン」でしょう。チャンピニオンというのはマッシュルームのことで、ここの名物料理はマッシュルームのオイル焼きです。シイタケのように大きなマッシュルームを裏返してオリーブオイルをかけ鉄板で焼いてあります。マッシュルームは癖がなく、オリーブオイルとよく合っておいしいのです。

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名物料理を出すバル(メゾン)が並んでいる。

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マッシュルームのオイル焼き

 25年前にもここに来たのですが、その時は、あまり人がおらず、ゆっくりとワインとマッシュルームを楽しむことができました。今回は観光客で大混雑です。幸い空いていた席に座り赤ワインとマッシュルームのオイル焼きを頼みました。ただ、混んでいるし観光客が多いので落ち着きません。早々に店を出て、同じ並びにある「メゾン・デル・ボケロン」という店に入りました。

 こちらは客が誰もおらず、「やってるのか?」と思いましたが、カウンターにいた店主が「いいよ、いいよ」と言うので、ビールと名物料理のボケロンを頼んでみました。
 ボケロンとはカタクチイワシのことで、バルではフライで出すのが一般的です。安い魚ですから、一般労働者が行くバルなどでは、山盛りのボケロンで酒を飲む人をよく見ます。

 店内に闘牛のポスターが貼ってあったので、「ここには闘牛士も来るの?」と店主に聞くと、「よく来るよ」と答えます。そこから闘牛の話になり、店主が「俺はポルトガルの出身だが、向こうの闘牛は牛を殺さない」と話しだしました。
 私は牛を殺す闘牛が好きではないので、「そういうのがいいね」というと、店主は笑顔になって、「これ食ってみろ!」と、ボケロンの酢漬けを持ってきました。アンチョビが苦手な妻も「これはおいしい」と言います。「そうだろ」と店主は得意げです。

 やがて、皿に盛ったボケロンのフライが出てきました。シンプルなイワシのフライです。ちょっと苦みがあっておいしいです。店主も、私たちの食べ方を嬉しそうに見ています。そのうち、ここによく来ると言う日本人の話題になりました。
 
 少しの間でしたが、最後に、地元の人とこういう会話ができたのはいい旅の思い出になりました。

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ボケロンと呼ばれるイワシのフライ


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