ノーベル文学賞を受賞したペルーバルガス・リョサについて

 2010-10-08
 今年のノーベル文学賞が、ペルー出身の作家マリオ・バルガス・リョサ氏(74歳)に決まりました。

 ラテンアメリカの文学界で異彩を放つ大作家でしたが、その政治的立場が批判されたりしたことから、ノーベル賞は無理といわれただけに、「よかった・・・」という感じです。

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ノーベル文学賞受賞を伝える現地紙のweb版


 近年の世界的な文学の潮流の中で、ラテンアメリカ文学は圧倒的な存在感を示してきました。ガルシア・マルケスとミゲル・アンヘル・アストゥリアスの二人のノーベル賞作家を筆頭に、ボルヘス、カルペンティエール、コルタサル、ルルフォ、フェンテスなど、ノーベル賞に値する作家が大勢います(亡くなった人が多いので受賞は無理ですが)。

 バルガス・リョサは、そういった人たちとともにラテンアメリカ文学の黄金時代を築いた作家でした。

 私が最初に読んだリョサの作品は、「ラ・カテドラルでの対話」という、いかにもつまらなそうなタイトルの分厚い本でした。これを登山のときに持って行き、南アルプスの山頂付近にある山小屋で読んだのです。読み始めてみると、予想通り面白くないのです。しかし、それしか本はないし、時間はたっぷりあったので、我慢して読み続けました。すると、3章あたりからだんだん面白くなり、その先は、本当に面白くてたまらなくなりました。

 それに味をしめ、次に「都会と犬ども」を読みました。これは、最初から面白く、一気に最後まで読みましたが、素晴らしい作品でした。この作品は映画化もされていますが、映画のほうも素晴らしいできばえになっています。

 リョサの作品は難しいものが多いので、とっつきにくいという難点があります。例えば、非常に評価の高い「緑の家」などは、かなり難しい部類に入るので、最初にこれを読むと挫折する可能性が高くなります。しかし、「都会と犬ども」や「世界終末戦争」は、非常に分かりやすいですし、ものすごく面白いです。

 「世界終末戦争」は、リョサの作品では珍しい大河ドラマ風のストーリーで、読み出すとやめられなくなるので、注意が必要ですが・・・。

 いずれにしろ、アカデミー賞を受賞したことで彼の作品が見直され、日本でも大勢の人に読まれるようになってほしいです。



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