ボリビアで大統領暗殺計画が発覚

 2009-05-07
 4月16日、ボリビア東部の街サンタクルスのホテルで、警察部隊がモラレス大統領の暗殺を企てた外国人テロリストグループを摘発したということです。この事件に関して、5月4日、ボリビアの検察はこれにサンタクルスの主要な右派指導者が関係していたと発表しました。
 ボリビア国内は、モラレス大統領支持者が多い西部諸州と反モラレス勢力が強い東部諸州に分かれていますが、サンタクルスは反モラレス派の牙城という感じになっているようです。

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サンタクルスの中心街で靴磨きをする少年

 ボリビア東部は広大な農地や牧草地を使って大規模な農業が営まれ、天然ガスなどの資源も豊富です。このため、近年、ボリビアの中でも非常に経済発展が進んでいる地域です。また、大規模な土地を所有する白人の富裕層が多いことも特徴です。
 これに対し、西部はほとんどが山岳部であり、小規模な農業や鉱業が営まれています。住民は先住民が多く、経済的には厳しい状況が続いています。
 このため、反米社会主義路線を標榜し、先住民の権利拡大や貧困層の救済を進めるモラレス政権は、西部諸州の住民たちから支持されていますが、東部諸州の住民、特に白人支配層からは嫌われているわけです。
 そんな中、東部の支配層はモラレス政権の政策が進めば、自分たちが大きな経済的な損害をこうむることになると考えました。最初は不信任投票でモラレス政権を倒そうとしましたが、大統領は先住民や貧困層に圧倒的な支持を得ているためそれは不可能でした。そこで、サンタクル州では、東部地域をボリビアから分離独立させることを目論み、自治権の拡大を目指す住民投票を行いました。
 この投票では自治権の拡大が住民から支持されましたが、モラレス大統領はこれを認めず、サンタクルス政府との対立が深刻化していたのです。
 

 サンタクルス州はチェ・ゲバラが活動して殺されたところです。
 ここは、チェ・ゲバラの時代と比べて、著しい経済発展を成し遂げており、それによって多くの成功者も生み出しました。一方で、社会システムが未整備で、富の分配が行われないため貧富の差が拡大し、貧しい人たちが多いという現実もあります。
 サンタクルスの街を歩くとぼろをまとった子供たちが歩いている光景を目にします。また、郊外でも貧しい農家が非常に多いのです。彼らは、食べるものも満足になく、病気になっても医者になどかかれません。

 以前、日本の援助で、貧しい人は無料で診察し、医薬品もタダで提供する活動が行われました。やってきた貧しい患者を医師が診察し、薬を与えました。ところが、しばらくして患者を見ると一向に病気がよくなっていないのです。医師は理由がわからず、また薬を与えましたが、やはりだめでした。
 後でわかったのは、貧しい患者はもらった薬を自分では使わず、売ってしまっていたのです。そうして稼いだ金でその日の食べ物を買っていたのです。病気を治すより、食べる方が大事だという現実に医師は自分の無力さを感じたと言っていました。

 こうした現状を改善しようとしているモラレス大統領に対し、暗殺まで企てる一部の富裕層の行動はどう見ても反社会的です。
 サンタクルスに必要なのは、ボリビアのために死んだチェ・ゲバラの精神を浸透させることではないでしょうか。

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