チリ大統領選挙で台風の目になるオミナミ候補
2009-06-16
南米チリの大統領選挙が12月に行われますが、有力候補とされている右派連合のセバスチャン・ピニェラ候補や中道連合のエドワルド・フレイ候補に対して、社会党のマルコ・エンリケス・オミナミ候補が急速に人気を獲得しつつあるということです。オミナミ候補は26歳という若さ、映画監督という前歴、そしてyoutubeの映像のように、なかなかのイケメンということで、人気が非常に高まっているようです。
ところで、彼のオミナミ(OMINAMI)という苗字はちょっと変だと思いませんか。
それもそのはず、実はこれは日本の苗字なんですね。 ということは彼は日系人?
答え・・・彼は日系人ではありませんが、父親が日系人です。
彼の父親、といっても母親が再婚した相手ですから継父になりますが、それが社会党のカルロス・オミナミ上院議員です。この人はかつてチリの経済大臣をつとめた人で、日系3世ということです。
もう10数年前になりますが、オミナミ氏が経済大臣だったときに、私はJICAの仕事で面会し、話をさせてもらいました。
その中で、日系人ということで日本に対してどんな感情を持っているか聞いてみたのですが、それはあまりよいものではないようでした。
というのは、アジェンデ政権を支持していたオミナミ氏は、ピノチェトによるクーデターによって命の危険にさらされたため日本大使館に亡命を求めたのです。しかし、日本はこれを拒絶しました。
日本政府は海外からの亡命を認めていないためしかたないのですが、オミナミ氏にとっては生きるか死ぬかの瀬戸際です。大使館から出てしまえば、いつ秘密警察に捕まるかわからないし、つかまれば収容所へ送られ、殺されてしまう可能性も高いのです。
そこで、オミナミ氏は日本大使館を出ると、すぐにフランス大使館に亡命を求め保護されたということです。
この事件を通して、オミナミ氏は日本という国に対して複雑な感情を抱くようになったということです。もちろん、表面的に日本が嫌いとは言いませんが、好きかと聞かれれても素直にSi(ハイ)とは言えないようでした。
こういうところに日本という国(政府)の国際感覚のなさとか、海外の人に対する冷たさが現れているように感じます。それは今も変わっていないのではないでしょうか。
youtubeのカルロス・オミナミ上院議員の映像。
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彼の父親、といっても母親が再婚した相手ですから継父になりますが、それが社会党のカルロス・オミナミ上院議員です。この人はかつてチリの経済大臣をつとめた人で、日系3世ということです。
もう10数年前になりますが、オミナミ氏が経済大臣だったときに、私はJICAの仕事で面会し、話をさせてもらいました。
その中で、日系人ということで日本に対してどんな感情を持っているか聞いてみたのですが、それはあまりよいものではないようでした。
というのは、アジェンデ政権を支持していたオミナミ氏は、ピノチェトによるクーデターによって命の危険にさらされたため日本大使館に亡命を求めたのです。しかし、日本はこれを拒絶しました。
日本政府は海外からの亡命を認めていないためしかたないのですが、オミナミ氏にとっては生きるか死ぬかの瀬戸際です。大使館から出てしまえば、いつ秘密警察に捕まるかわからないし、つかまれば収容所へ送られ、殺されてしまう可能性も高いのです。
そこで、オミナミ氏は日本大使館を出ると、すぐにフランス大使館に亡命を求め保護されたということです。
この事件を通して、オミナミ氏は日本という国に対して複雑な感情を抱くようになったということです。もちろん、表面的に日本が嫌いとは言いませんが、好きかと聞かれれても素直にSi(ハイ)とは言えないようでした。
こういうところに日本という国(政府)の国際感覚のなさとか、海外の人に対する冷たさが現れているように感じます。それは今も変わっていないのではないでしょうか。
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