ラ米文学の巨星 ガルシア・マルケスが死んだ!

 2014-04-19
 4月17日、世界的なラテンアメリカ文学ブームの牽引者であったコロンビアの作家ガルシア・マルケスが死去しました。

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 近代において、ノーベル文学賞を受賞した作家は世界中に大勢いますが、ガルシア・マルケスほど世界の文学者に影響を与えた作家は稀でしょう。

 世界文学の潮流は1970年ころからラテンアメリカへと向かいました。これに先立つ、1940年代からアルゼンチン、キューバ、メキシコやなどで優れた作家が次々と独創的な作品を発表していましたが、60年代に入りコロンビアのガルシア・マルケスが登場、同時にグアテマラのアストゥリアス、ペルーのジョサ、アルゼンチンのコルタサルといった作家が世界に向けた新しい文学を提示すると、一気にラテンアメリカ文学のブームが訪れました。

 その中で生まれたのがガルシア・マルケスの名作「百年の孤独」でした。この作品は、後に、マジック・リアリズムと呼ばれるラテンアメリカの風土が生んだ独自の表現手法が特徴でした。マジック・リアリズムはガルシア・マルケスの専売特許ではなく、グアテマラのアストゥリアスやキューバのカルペンティエールが生み出した文学の特徴でもあります。


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「百年の孤独」スペイン語版


 しかし、その独創性と物語の重層性において比類なき文学とされ、世界中の文学ファンを魅了しました。日本でも、影響を受けた文学者は数多く、特に作家の中上健次はガルシア・マルケスの世界観に触発され、自らの持つ独自の世界をテーマにした作品を生み出しました。

 私は、1994年にメキシコシティで行われた、「フリオ・コルタサル没後10年記念講演」で、ガルシア・マルケスの講演を聞きました。そこには、メキシコを代表する作家カルロス・フエンテスもいて、昔マルケス、フェンテス、コルタサルの文学者トリオでヨーロッパ旅行をした際の思い出を語っていました。

 ニュース記事では、ガルシア・マルケスは1999年にリンパ腺がんを発症し、2012年には認知症が進行していたということです。87歳という高齢ですから、大往生と言えると思いますが、これによりラテンアメリカ文学ブームが最後の幕を閉じたと思うと残念です。

 合掌。


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