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サン・セバスチャンの有名レストランへ行く! スペイン旅行記⑱

 2019-06-22
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サン・セバスチャンのコンチャ海岸

三星レストランが多いバスク地方

 スペインの中でもサン・セバスチャンは美食の町として知られています。
 「SAN SEBASTIÁN TURISMO」によると、ミシュランの3つ星を獲得したスペインのレストラン7店のうちの3店がこの街にあるということです。最新のミシュラン2019年版では、サン・セバスチャンで星3つを獲得したレストランは2軒でしたが、サン・セバスチャン圏の1軒を含めて3軒、さらにバスク地方まで広げると4軒となっています。

 せっかくサン・セバスチャンにいるのですから星付きレストランで食事をしたいと思いました。そこで、比較的リーズナブルでカジュアルな店として選んだのが「ボデゴン・アレハンドロ」でした。
 この店は、サン・セバスチャンの伝説的な料理人で、ミシュランの7つの星を持つというマルティン・ベラサテギが最初に働き始めた所です。元々、彼の両親が経営しており、20歳で経営を引き継ぐと、25歳の時にバスク地方で初めてミシュランの星を獲得したそうです。

 現在、彼はサン・セバスチャンの近くの町で「マルティン・ベラサテギ」という3つ星レストランを経営しています。従って、現在、この店は星付きではないのですが、その美食の伝統は受け継いでいるはずです。

 事前に店のホームページで昼の席を予約し、出かけました。
 旧市街のバルが集まった「31 de Agosto」通りに店はあり、注意していないと見逃してしまいそうな感じの入り口でした。

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いつも賑やかな「31 de Agosto」通り

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ボデゴン・アレハンドロの入り口


上品でリーズナブルな料理を楽しむ


 入り口の階段を下りて行くと、照明を落とし、落ち着いた雰囲気の空間になっています。ただ、思っていたよりカジュアルで、テーブルにはクロスもないし、客たちもかなりラフな感じです。

 メニューにはコースとアラカルトがありますが、少量の料理を数多く味見できるテイスティングコースを頼みました。ワインは、やはりリオハの赤のハーフボトルにしました。

 コースの内容を記したお品書きをもらいましたが、いろんな食材名が書かれていてよくわかりません。
 前菜として、白いムースやレモンとベルベレッチョ(貝の一種)のジュースと書いてあるスープ、茶わん蒸しのようなものと共に、イワシの身の酢漬けに胡椒を加えたものが出てきました。どれもおいしく、日本人の口にも合う味付けに感じます。

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ワインはリオハの赤。手前の紙がお品書き。

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最初にイワシの酢漬けなど色々出てきます。

 次に、低温調理の卵にエメンタルチーズのソースをかけたものが出てきました。まるで温泉卵のようですが、高級な料理っぽくなる味付けはさすがという感じです。

 次は魚料理で、鉄板で焼いたメルルーサに柑橘系のソースをかけてあります。このメルルーサは肉厚ですが驚くほど柔らかく、身の甘味と酸味のあるソースが絶妙にマッチしておいしかったです。同じメルルーサでもパラドールのレストランでは味がぼやけていただけに、さすが有名店という感じです。

 次は肉料理で、プレサ・イベリカという、イベリコ豚の前足の付け根にある霜降り肉を低温でローストしたものに岩塩をかけています。付け合わせはジャガイモのピューレです。
 これが豚?という感じの肉で、柔らかくて、深い味がします。そこに、岩塩の塩気がちょうどいい感じでした。

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洋風温泉卵?

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メルルーサの柑橘ソースかけ

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プレサ・イベリカのロースト

 後は、2種類のデザートが出てきました。最初はトリッハと呼ばれる厚切りのフレンチトーストにカラメルを絡め、アイスクリームを添えてあります。次は、イチゴにマスカルポーネクリームを添えた華やかな感じのデザートでした。この辺は、予想通りのおいしさと言えました。
 最後は、コーヒーと焼き菓子で締めですが、この焼き菓子が入った木の容器がしゃれていました。
 これで二人合わせて、税込み123ユーロ(約1万6000円)でした。近くにあった一つ星の店の場合は、テイスティングコース一人分だけで100ユーロを越えていましたから、かなりリーズナブルではないかと思います。

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フレンチトーストのアイスクリーム添え

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イチゴのマスカルポーネクリーム添え

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コーヒーと焼き菓子

サンセバスチャンを一望するモンテ・ウルグルに登る


 天気のいい日だったので、昼食後、旧市街を見下ろすモタ城という要塞がある丘、モンテ・ウルグルに登りました。
 山頂にはキリスト像が立っており、明るい太陽の下で多くの人が春の一日を楽しんでいます。ここからは青いコンチャ湾とその先にコンチャ海岸が見えます。そして、赤瓦の屋根が続く旧市街と南欧の建物が連なるサン・セバスチャンの光景が本当に美しいです。
 天気が悪い日が多かったこともあり、この日の気持ちよさは格別でした。

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モタ城から見たコンチャ湾

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サン・セバスチャンの街並みが美しい

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山頂にキリスト像が立つモンテ・ウルグル


美食の都サン・セバスチャンに行く! スペイン旅行記⑰

 2019-06-20
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サン・セバスチャンの海岸

高速鉄道でサン・セバスチャン


 今日はバルセロナからサン・セバスチャンに移動します。

 サンツ駅から朝7時半の高速列車で出発し、サン・セバスチャン到着は午後1時半ころになります。
 ところで、スペインでは複数の言語が使われています。バルセロナなどのカタルーニャ地方ではスペイン語と共にカタルーニャ語が使われていますが、サン・セバスチャンが属するバスク地方ではバスク語が使われています。このため、街名などの表記がバスク語になっていることも多いのです。サン・セバスチャンはバスク語でドノスティア(Donostia)と呼ばれます。意味はスペイン語と同じでキリスト教の聖人、聖セバスティアンのことです。

 列車はほぼ時間通りにサン・セバスチャンに到着。駅舎を出て街の中心部に向かって歩くと、すぐにウルメア川にかかるクラシックなマリア・クリスティーナ橋に出ます。両端には馬に乗った人物の彫像が乗った大きな塔があり、橋からはヨーロッパの古都らしい落ち着きのある美しい街を眺めることができます。

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サン・セバスチャンに到着した列車。

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立派な塔を持つクラシックな橋

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橋から見たウルメア川。

コインランドリーが高い!


 橋からまっすぐ西に移動するとカテドラルにぶつかります。予約したホテルはこの近くに位置していました。日本のゴールデンウィークの時期になっていたため、部屋が空いているホテルが少なく、料金もかなり高くなっていました。最近、日本のテレビで何度も紹介されているサン・セバスチャンですから、日本人旅行客がすごく多いのです。

 年配の女性が経営するアットホームなホテルでした。部屋などは安宿と言っていいレベルですが、3つ星のため設備が整っているのが救いでした。

 ホテルに荷物を置くと、食事と洗濯のため中心街に出かけました。ネットでコインランドリー(lavandería autoservicio)の場所を調べたところ、バルが集まっている地区にあったのです。

 街は昼食や飲み歩きを楽しむ人たちで混雑していました。そんな路地に小さなコインランドリーを見つけ、洗濯機に洗濯物を放り込みました。店によって違うのですが、ここの洗濯機は洗剤を別途投入する必要がないタイプでした。その代わり料金が高く、洗濯だけで7ユーロ(約900円)も取ります。バルセロナでは3.5ユーロ(洗濯量によって変わる)でした。場所柄、観光客相手の価格なのでしょう。

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雰囲気のいい中心街の道。

バルの料金計算はいい加減だ!


 洗濯機を回している間、ピンチョスを楽しむことにしました。最初に行ったのは、テレビ番組で女優の米倉涼子が行ったというバルでした。ここは店の中に日本人観光客が大勢いて、バーテンダーの表情も冴えない感じでした。

 そこで、向かいにある比較的空いていたバルに入りました。カウンターでカーニャ(生ビール)を頼み、目の前に並ぶピンチョスから好きなものを選んで皿に取ります。ところが、見ていると、どうもバルセロナとは会計方法が違う感じなのです。

 そこで「料金はどうやって計算するの?」と若いバーテンダーに聞いてみました。すると、「オレが見ているから自由に食べていいよ」と言うのです。
 「バルセロナでは串の数で計算したけど…大丈夫?」と聞くと、「バルセロナとは違う。大丈夫だ!」と言います。

 「本当かな?」と思いましたが、そう言うのならと好きなものを食べ「お勘定!」と言いました。
 すると彼は「えー…」と考えています。やっぱり見てない感じです。そこで、私が「4つ」と言うと、彼は笑顔になって飲み物を含めた計算をしてくれました。
 いい加減な感じですが、これがスペインですから気にしないことです。

 次の店でも、バーテンに計算方法を聞くと「オレが見てる」と同じことを言います。そこで、わざと遠くにあるピンチョを取ったり、トルティーヤの調理を頼んだりしました。そして勘定を頼むと、「5ユーロ」と言うのです。
 5ユーロでは安くても飲み物二杯とピンチョ1つくらいです。私たちは飲み物二杯とピンチョ二つにタパスを一つを頼んでいましたから、ここのバーテンもしっかり見てないようです。まあ、それでも店は繁盛しているのですからいいのだと思います。

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昼から客でにぎわうバル

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ピンチョスがカウンターに並ぶが取りづらい。

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おいしそうなピンチョスが多い

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魚介類が多くて、日本人にも合う味付けだった。

 それにしても、人気のバルが集まった裏通りの昼の賑わいはすごいです。多くのバルが昼の酒とピンチョスを楽しむ人であふれ、通りはそぞろ歩きを楽しむ人や店先に置かれたテーブルで酒を飲みながら談笑する人々でごった返しています。

 サン・セバスチャンは美食の町と言われていますが、それよりも安上がりなバルで酒とつまみを楽しむのが好きな人には、こたえられない町だと感じました。

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昼を楽しむ大勢の人であふれる通り。


カルドナのパラドールに行く! スペイン旅行記⑯

 2019-06-15
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パラドール・デ・カルドナ


一度は泊まりたいパラドール


 今日は、バルセロナの北にあるカルドナという町にあるパラドールに行きます。
パラドールというのは、中世の古城や修道院などを利用した宿泊施設で、スペイン全土に100カ所近くあります。

 その多くが中世の雰囲気を残した施設で、サービスも高級ホテル並みになっています。価格はパラドールの場所やシーズン、曜日によってまちまちですが、90ユーロから150ユーロくらいと比較的リーズナブル。スペインに旅行するなら是非一度は泊まりたい所です。

 今回の旅行でカルドナを選んだ一番の理由は、山の上にある雰囲気のいい古城だったこととです。以前の旅行で泊まったチンチョンのパラドールは修道院でした。こちらも悪くはないのですが、城の方がより歴史を感じられるのではないかと思ったのです。

 カルドナ行きのバスは平日は1日に4本ほどあるのですが、チェックインにちょうどいいのはバルセロナ11時発の便です。このバスは城のある山のふもとに午後1時過ぎに着きます。

 バルセロナのバスターミナルでいつものALSA社のバスに乗りました。平日のためか、乗客は十人もいませんでした。カルドナまでは車で1時間半ほどなのですが、このバスは途中の町をいちいち経由していくため2時間以上かかります。

 途中、マンレサという街のバスターミナルでは乗客がかなり増えました。バルセロナからマンレサまではRENFE近郊線の列車があります。

 カルドナに近づくと、山の上にそびえる古城が見えました。上の写真の通り、質素ですが、いかにも中世の古城という感じです。

 カルドナでバスを降りると、目の前の山の上に城の一部が見えます。ここからは、城に続く車道を歩いて登って行かなくてはなりません。車道は曲がりくねっていますから、かなり距離があり、歩くのは大変でした。重い荷物を抱えていますから、ゆっくり歩き、約30分ほどかけて、ようやくパラドールの玄関に到着しました。

 後から分かったのですが、徒歩の場合は石段の登り口が車道とは反対の所にあります。こちらを使うと距離も短いし、城の雰囲気を味わいながら、楽に登って行けます。

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町の入り口。道の右にカルドナの停留所がある。

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山の上に城が見える。青いバスにバルセロナから乗ってきた。

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車道を上っていくのは疲れる!

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ようやくパラドールの入り口に到着!

中世の雰囲気に溢れた城内


 チェックインには少し早かったのですが、すぐに部屋に入ることができました。部屋に行く途中に通る城の中庭や石造りの通路など、古い時代の雰囲気に溢れています。
 
 部屋は質素ですが、広めで、綺麗です。高級ホテルとはいきませんが、居心地は悪くありません。城らしい、小さめの窓が一つあり、ここからカルドナの美しい田園風景が一望できます。

 城内のバルでウエルカムドリンクが飲めるというので行ってみました。宿泊者でなくても利用できるカジュアルなバルです。平日のせいでしょう客は誰もいません。静かな昼下がりのバルでビールを飲みながらくつろぐことができました。

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城の中庭。

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歴史を感じさせる場所が多い。

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要塞のような城だ。

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部屋はこんな感じ。


夜はレストランで料理を堪能


 パラドールがある山の下には塩の生産で有名なカルドナの町があります。小さな町ですが、バルやレストランもそれなりにあります。ただ、夜になって町まで下りて食事をするのは大変なので、宿泊客のほとんどはパラドールのレストランを利用するようです。

 8時ころになって、私たちもレストランに行きました。古城のダイニングですから、高級感があって雰囲気もいいです。驚いたのは、日本人らしき客が多かったことです。このパラドールは日本人のツアー客に好評なのでしょう。

 まずは、リオハの赤ワインを注文。ワインと一緒に定番のオリーブの実と小さなカップのクリームが出てきました。少し甘めのカップクリームがおいしくて、料理への期待を高めてくれます。

 前菜として、クロケッタ(スペインのコロッケ)とツナとトマトのサラダ。料理は普通な感じですが、パンはおいしいです。
 メインに、私はステーキ(300g)、妻はメルルーサ(タラの一種)を選択しました。ステーキはシンプルな塩味ですが歯ごたえがありすぎという感じ。メルルーサは元々淡白な白身ですがソースの味が物足りない。付け合わせのドライトマトの塩気がちょうどいい感じでした。
 これでお会計は50ユーロ(約6500円)ですから、安いと思いますが、いまいちかな…。

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ラグジュアリーなレストラン

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ワインはいろいろあったけど、やはりリオハ!

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ステーキはちょっと固い。

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メルルーサは美味しい魚だけれど…。

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城から見るカルドナの夜景が美しい。

アミーゴ・デ・パラドールはお得!


 翌朝、起きてすぐ窓の外をみると、霧が周囲を覆っています。こういう時は、写真で見た、霧の上に浮かび上がる幻想的なカルドナの古城の風景が見えるはずです。しかし、その城の中にいたのでは見えるはずがありません。窓から、霧に包まれた田園風景を見ているうちに、太陽が出て霧を追い払ってしまいました。

 朝食のため、食堂に降りました。
 ここの朝食は税込みで2500円ほどするのですが、アミーゴ・デ・パラドールという会員になると、最初の宿泊については朝食が無料(二人で泊まると二人分)になるのです。会員になるメリットは他にもあるのですが、これが一番大きいです。

 会員になるには、公式Webで登録するだけでOKです。ただ、朝食を無料にするには、会員登録をした後、宿泊予約の際に、手続きをしておく必要があります。

 この朝食は値段が高いだけあって豪華です。バイキング方式で、生ハム、スモークサーモン、トルティーヤ、チーズなどと共に、果物やデザートもたっぷりいただきました。

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朝霧に包まれた田園が幻想的!

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朝食は豪華だった。

帰路は鉄道を利用してみよう!


 ここで頭を悩ましていた問題があります。

 バルセロナへの一番バスは、朝早い時間に出てしまい、昼は2時50分ころになってしまいます。チェックアウトは12時ですから、約3時間待たなくてはなりません。時間をかけてカルドナの町を散策する方法もあるのですが、荷物をパラドールに預けると、一旦町に降りて、また山の上まで往復しなくてはなりません。

 「面倒だな…」と思いながら、朝の散歩に町まで下りてみました。すると、ツーリストインフォメーションがあったので、いろいろと聞くために入ってみました。ちなみに、パラドールにもインフォメーションがあるのですが、役に立つ情報は得られませんでした。

 受付の女性にカルドナの見どころを聞きくついでに、「マンレサ行きのバスはあるの?」と聞いてみました。すると、「もちろん」と言いながら、バスの時刻表をくれたのです。それを見ると、バルセロナ行きのバスは少ないのですが、マンレサ行きは結構あります。マンレサで列車に乗れば、もっと早くバルセロナに戻れそうです。

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城から町に下りる近道がある。

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カルドナの町。手前の道路沿いにインフォメーションがある。

マンレサで近郊線の列車に乗る!


 12時前にチェックアウトし、山の下のバス停で待ちました。12時40分頃にALSA社のバスがやって来ました。バルセロナ行きの大型バスとは違う路線バスでした。運転手に「マンレサの鉄道駅に行きたいんだけど…」と言うと、「それなら、マンレサの最初のバス停で降りな」と言います。

 1時間ほどでマンレサに到着。言われた通り最初のバス停で降りました。このバスは、その先のバスターミナルが終点です。

 降りた所にいた人に駅の場所を聞くと「あっちの方だ。7~8分で着くよ」と指差しながら言います。教えられた方に歩いて行くと河があり、橋を渡った所に駅舎が見えました。駅舎の横からホームに向かうと、係員らしき男性が「先に切符を買って」と言います。
 駅舎の横の仮設倉庫みたいな場所に切符の自動販売機がありました。切符を買うと、係員が「切符をここに入れて」と、ホームの横にある四角い箱を指差します、これが改札器でした。切符を入れると、チェック済みになって出てきます。

 ホームにはすでに近郊線の列車が待っていました。乗車すると間もなく発車。グッドタイミングでした。

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マンレサの市内

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町外れにある駅。

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近郊線の列車。


 バスと違って各駅停車の列車はかなりのんびりと走ります。ただ、バスよりも車窓の景色が綺麗なのです。右側の車窓からは、バルセロナ近郊の人気景勝地モンセラートが見えます。キリスト教の聖地となっている、ノコギリのようなギザギザの山が連なる絶景です。この景色が見れたのもラッキーでした。

 列車はバルセロナの中心部に向けて走ります。この日、私たちはバルセロナの中央駅であるサンツの前にあるホテルを予約していました。バスだと、ターミナルから地下鉄か鉄道でサンツまで移動する必要があるのですが、近郊線は終点がサンツです。駅を出ると、数分でホテルに到着。「マンレサ経由で戻ってよかった」と思いました。

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夕方のサンツ駅前。ホテルの窓から撮影した。



バルセロナ市内を散策 スペイン旅行記⑮

 2019-06-12
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バルセロナ中心部のゴシック地区

ピカソ美術館へ行く!


 今日はバルセロナ市内を散策します。
 まずは、ピカソ美術館へ。地下鉄4号線のJaumeⅠ(ジャウマ・プリメ)駅で下車すると、歩いて5分ほど。中世の建物が多く残されたゴシック地区の路地に美術館があります。

 元は貴族の邸宅として使われた古い建物で、美術館という感じではないですが雰囲気はいいです。予想はしていましたが、入り口には当日券で入場する人たちの長い列ができています。スペインのチケット販売窓口は手際が悪く、時間がかかるので、時間がない場合は事前にネットでチケットを購入しておく必要があります。

 30分ちょっとでチケットを買えました。
 この美術館にはピカソの幼少期から晩年に至るまでの4000点以上の絵画などが年代順に展示されています。マラガのピカソ美術館より規模は大きいのですが、私のようにピカソに思い入れが薄い者には、同じように見えてしまいますね。ただ、ピカソはベラスケスの名作「ラス・メニーナス」を題材として、たくさんの絵を描いていて、これが興味深かったです。

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こんな路地を歩くとピカソ美術館がある。

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ピカソ美術館。こちらは出口。

初めてのピンチョス・バル


 美術館を出ると昼になっていたので食事ができる店を探すことにしました。ゴシック地区の細い路地をうろついていると、老舗感のあるバルを見つけました。店内には大勢の客がいますので、人気のある店に違いありません。ただ、混んでいる店は、立って飲み食いする場所さえないことが多いのです。

 とりあえず見てみようと店内に入りました。テーブルはおろかカウンターも人で一杯でしたが、店の奥に入って行くと、カウンターにわずかな隙間を見つけました。すぐ、そこに立つと女性バーテンダーにクラーラを注文。長いカウンターの上を見ると色とりどりのピンチョスが盛られた大皿が並んでいます。
 スペインのバルでは小皿料理のタパスが一般的ですが、スペイン北西部ではピンチョスが広まっています。ピンチョスというのは、フランスパンを薄切りにした台に様々な料理を乗せ、それが落ちないように楊枝や串で刺したものです。

 並んでいるピンチョスはどれもおいしそうです。
 ただ、初めてのピンチョス・バルで勝手がわからず、バーテンダーに「それちょうだい」と声をかけました。すると「勝手に取って食べればいいよ。会計は串の数で計算するから」と言うのです。
「それは合理的」と思い、渡された皿に2種類ほどのピンチョスを取り、食べてみました。「おいしい!」と思わず声が出ました。

 カウンターに並んでいる人の肩越しにピンチョスを取って食べるだけでなく、時々ウエイトレスが運んでくるピンチョスも取って食べます。5種類ほど食べるとお腹がいっぱいになりました。値段も1つ2ユーロ(260円)ほどとリーズナブル。この方式は気に入りました。

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ゴシック地区のピンチョス・バル。お客で一杯だ。

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皿にたくさんのピンチョスが盛られている。

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クラーラとピンチョス。工夫された料理はどれもおいしそう。


ランブラス通りを歩く!


 午後は、バルセロナの中心部を貫く遊歩道、ランブラス通りを散策することにしました。
 まずは通りの北端になるカタルーニャ広場に行き、南下していくことにしました。

 日曜日とあって、通りはそぞろ歩きを楽しむ大勢の人でにぎわっています。路上には、カフェやアイスクリームの売店、レストランなどが店を出しています。曇り空で、肌寒い日でしたが、アイスを食べながら歩きました。これだけ華やかで幅が広い遊歩道はスペインの他の街にはありません。

 通りの南端には、海を臨むコロンブスの像が立つ塔があります。コロンブスとバルセロナはあまり関係がなさそうですが、これは1888年のバルセロナ万博の際に建てられたのだそうです。

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大勢の人でにぎわうランブラス通り

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アメリカではなく地中海を指差しているコロンブスの塔

 その先はバルセロナ港になるのですが、海の上には大型ショッピングセンターの「マレマグナム」があります。日曜日はファッションなどの店がほとんど休みになってしまいますが、ここは営業しています。

 歩き疲れたのと寒さを避けるためショッピングセンターの中に入りました。暖かいコーヒーを飲み、スペインファッションの店でショッピングを楽しむことができました。

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バルセロナ港の中に作られたショッピングセンター。


サグラダ・ファミリア教会へ行く! スペイン旅行記⑭

 2019-06-10
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大人気のサグラダ・ファミリア教会


 今日はバルセロナを代表する観光地であるサグラダ・ファミリア教会へ行きます。
 ここへは25年前にも行きましたが、その時は、まだ全建設の3~4割くらいしかできていない感じでした。その後、建設工事はかなり進み、2026年に完成予定となっているそうです。果たしてどこまで工事が進んでいるのか、期待が高まります。

 サグラダ・ファミリアはアルハンブラ宮殿などを抜いて、スペインで最も観光客を集める場所になっているそうです。入場チケットは1カ月前にネットで購入したのですが、ハイシーズンだと2カ月以上前に購入する必要があるということです。


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ネットで購入したチケット。


 まずは、地下鉄でサグラダ・ファミリア近くの駅へ向かいます。一番近い駅は「サグラダ・ファミリア」ですが、ホテル近くから地下鉄に乗ると乗り換える必要があるため「ベルダグエル」という少し離れた駅で下車。地上に出ると、方向が全然分かりません。公園で地図を見ていると、そばにいたおじさんが突然「サグラダ・ファミリアはあっちだよ」と声をかけてくれました。こんなところにいる外国人はサグラダ・ファミリアに行くに決まっているということでしょう。

 少し歩くと公園越しにサグラダ・ファミリア独特の尖塔が見えました。

 時間は昼の12時過ぎです。チケットは入場時間が決められていて、私たちは12時45分入場になっていました。土曜日のためか、サグラダ・ファミリアの前の道には特設の簡易舞台が据えられており、休日を楽しむ大勢の人でごった返しています。個人客用の入場口は二カ所あるのですが、一カ所は長蛇の列。そこで、比較的列が短いもう一カ所の列に並びました。

 すると、列の先にいる係員が入場者のチケットをチェックし、「今は12時30分入場だ。45分はまだ!」と言っています。私たちも45分ですから、列から外れました。

 道路の舞台では踊りのパフォーマンスが始まり、路上にいる大勢の人たちが舞台上の演者に合わせて踊りを始めました。

 その音楽と喧噪の中で、入場者の列が伸びていきます。10分前になり、これなら入り口まで進む前に12時45分になるだろうと思い、列に入りました。

生誕のファサードは自然の複雑さ!?


 大混雑のチケットチェックを通過し、教会の入り口になる生誕のファサードに進みます。ファサードとは建物の正面部分のことで、カトリックの教会ではキリストや聖人などを表した壮麗な彫刻を施していることが多いのです。

 サグラダ・ファミリアの場合は生誕のファサード受難のファサード、栄光のファサードとファサードが3つもあるのです。現在、完成しているのは東側の生誕のファサードと西側の受難のファサードで、南側の栄光のファサードは工事中です。どれが本当の正面かと言えば、工事中の南側になります。

 生誕のファサードはガウディが完成させたもので、伝統的な彫刻手法でイエスの生誕とそれにまつわる聖書の逸話の様々な場面を表現しています。そのイメージは人工的で整った一般的な教会のファサード彫刻とは大きく異なり、巨大な鍾乳洞のような自然の中に立っている感じがします。

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生誕のファサードの複雑な彫刻

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様々な像がファサードを飾る

教会内部は異次元空間のよう…


 教会内部に入ると、これまで見たことがない荘厳で未来的な巨大空間に圧倒されます。まるで、未知の宇宙空間に迷い込んだような気さえするほどです。以前、ここに来たときは、内部は工事中で、柱や天井の一部しか見れませんでした。それがこんな風に出来上がるとは驚きです。

 壁面上部には大きなステンドグラスがはめ込まれていますが、これも異空間の創造に劇的な効果をもたらしています。ガウディは内部を万華鏡のようにしたいと考えたそうです。そのアイデアと近代の技術が合わさってこのステンドグラスが完成したのだと思います。これほどの効果をもたらすステンドグラスを私は見たことがありません。思わず、ため息を漏らして見とれてしまいました。

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不思議な林の中にいるような内部の光景

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主祭壇には十字架のイエス像

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美しいステンドグラス

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光の効果が素晴らしい。

受難の塔に登る!


 サグラダ・ファミリアには18本の塔があり、現在は生誕のファサードと受難のファサードそれぞれ4本ずつ計8本の塔が完成しています。チケット購入時にどちらかを選択すればこの塔に上ることができます。

 どちらがいいか分からず、私たちは受難の塔を選択しました。聞くところでは、生誕の塔の方が見晴らしがよく、受難の塔の方が登れる場所が高いということです。

 受難の塔はエレベーターで65m地点まで登ります。エレベーターを下りると二つの塔の間からバルセロナ市内が一望できる場所になります。そこから階段を少し下りるとファサードの真上に当たる二本の塔をつなぐ渡り廊下に出ます。ここからの眺望もいのですが、危険防止用の柵が少し邪魔です。
 
 塔から降りるには階段を使います。螺旋状の狭い石段をひたすら下りていくのですが、ちょっと疲れました。

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受難の塔から見たバルセロナ。

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工事をしている場所も多い。

現代アート的な受難のファサード


 次に受難のファサード側から外に出ます。こちら側には生誕のファサードとは全く異なった現代的で人工的なイメージの彫刻が並んでいます。ファサード中心上部には十字架のイエスが置かれ、その周囲をイエスの受難の物語を表す様々な場面が表現されているのです。特に、出口の前に置かれたむち打ち刑を受けるイエスの像は印象的です。

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受難のファサードの彫刻は現代アート的

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ファサードの前にはむち打たれるイエス像。


お昼はアメリカのハンバーガー


 見学を終えて外に出てきたら3時近くになっていました。レストランを探すのも面倒なので、近くのハンバーガーショップに行くことにしました。
 どうせなら、日本にはないハンバーガーということで選んだのがFIVE GUYSという店です。
 アメリカ東海岸発祥のかなり大きなチェーンで、スペインにも大都市には店があります。 ハンバーガーの特徴は厚い肉のパティが2枚入っていて、トマトやレタス、ピクルスなどのトッピングが自由に選べること。かなりボリューミーで、食べ応えがありそうですが、意外に軽い感じで食べることができました。
 ただ、値段はハンバーガーが7.75ユーロ(約1000円)、チーズバーガーが9ユーロ(1200円弱)とかなりお高め。店の感じもいかにもアメリカ!で、あまり日本人向きではないと思います。

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なんか雑な感じのハンバーガーだった。

休日のモンジュイックは楽しい!


 夕方からは、モンジュイックへ行くことにしました。地下鉄の「エスパーニャ」駅で降り、地上に出ると広いスペイン広場があり、大勢の人たちが青空の下で休日を楽しんでいます。その先のモンジュイックの丘の方を見ると、中腹にクラシックなカタルーニャ美術館の建物が見えます。

 この周辺は万国博会場として開発され、1992年のバルセロナ・オリンピックの際にはメイン会場も作られました。広大な公園内には美術館やスポーツ施設、テーマパークなどが点在しています。
 カタルーニャ美術館がある中腹まで丘を登ると、眼下に広がるスペイン広場とバルセロナの整った街の美しい光景を存分に楽しむことができました。

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噴水が綺麗なスペイン広場。

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中腹にそびえるカタルーニャ美術館。


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